ビル・エヴァンス、ジム・ホール『アンダーカレント』を聴く
ビル・エヴァンス、ジム・ホール『アンダーカレント』
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ビル・エヴァンス(Bill Evans)とジム・ホール(Jim Hall)の『アンダーカレント(Undercurrent)』です。
『スイングジャーナル』というジャズの雑誌を立ち読みしていたら、このアルバムの紹介をやっていたので、ちょっと一言。
『アンダーカレント』はギターのジム・ホールとピアノのビル・エヴァンスによる作品なのだが何が素晴らしいといって、そのジャケットのアートワークが素晴らしい。
もちろん、ギターとピアノで会話しているような音楽も素晴らしいのですが…。

このレコードを初めて見たときはジョン・エヴァレット・ミレイという19世紀のイギリスの画家の「オフィーリア」という絵画が思い浮かんだ。
「オフィーリア」はシェイクスピアの『ハムレット』のヒロインを題材に描いたもので、こちらも川を流れる美女を描いたものだ。

もともとジャズのレコードジャケットには優れたデザインのものが多いが、なかでもこのジャケットのデザインは際立っている。
ジャケットは川の流れの下からロングドレスの女性が顔を水面に出しているところを撮ったモノクロの写真で文字通り「undercurrent(流れの下)」である。
ジャケットにタイトルなどの文字が入っていないところにデザイナーの意思が感じられる。
何となく合成っぽく見えないこともないが、撮影も大変だったことだろう。

ジャケットのアートワークの話ばかりでは何なので、その音楽についても感想を述べてみる。
本作の最大の魅力は、おそらくビル・エヴァンスとジム・ホールの緻密なインタープレイだろう。
A面の一曲目はジャズのスタンダード「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」。
エヴァンスのピアノは繊細でありながらも力強く、ホールのギターはその音色とリズム感でエヴァンスの演奏を引き立てている。
二人の演奏は、まるで会話をしているかのように自然で、聴く者を引き込む力を感じる。

『Undercurrent』は、リリース当初から高い評価を受け、現在でもジャズの名盤として多くのファンに愛されている。

ちなみに立ち読みで仕入れた情報によると、このアルバムは今すごく売れているらしい。
なぜ今なのだろう?

トラックリスト

Side A

  1. My Funny Valentine - マイ・ファニー・ヴァレンタイン(6:59)
  2. I Hear a Rhapsody - アイ・ヒア・ア・ラプソディ(4:34)
  3. Dream Gypsy - ドリーム・ジプシー(5:26)

Side B

  1. Romain - ロメイン(5:19)
  2. Skating in Central Park - セントラル・パークでスケート(5:20)
  3. Darn That Dream - ダーン・ザット・ドリーム(5:01)
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