チェット・ベイカー『チェット』を聴く
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チェット・ベイカーChet Baker)の『チェット(Chet)』です。

参加メンバーは各々がリーダアルバムを出しているような豪華なバックだがビル・エバンスがマイルス以外のトランペットのバックをやっているのは意外と知られていないのではないだろうか。
スローなテンポのスタンダードで構成されたこのアルバムはサブタイトルに「The Lyrical Trumpet of Chet Baker」とついているだけあって「これをリリカルと言わずして、何をリリカルという」という感じ。
2曲目のハービー・マンのフルートが絡む「How High The Moon」は白眉。

決して名盤や名演とかで取り上げられる作品ではないのだが、一人しみじみと聴くにはよいアルバムだ。
美人に寄りかかられ愁いを帯びた目で見つめるジャケットは女性ならずとも色気を感じる。
当時の彼は相当、女性にモテててたらしい。
そんなことが、ストレートに伝わるようなジャケットデザインだ。
といっても彼の後半の人生は決して幸せなものではなかったかもしれない。

喧嘩で前歯を折り、一時、トランペットを吹くことができなくなった。
ドラッグにおぼれ、刑務所に服役したり生活保護を受けていた時代もあるという。
最後はアムステルダムのホテルから転落して亡くなった。
破滅型のジャズマンが歩む生き方の、ステレオタイプの姿をみるような感じもある。
そうした生き方が、一層、ジャズらしさを感じさせるのかもしれない。

余談だが、なじみのジャズバーのマスターはこのレコードをかけては下手なダジャレをよく飛ばしてる。
「ちぇっと、待って!」とか「ちぇっと、用事があるんだけど」という具合に…。
某美術館の館長でもある常連のオバサマが来店すると、今まで鳴らしていたハードバッブからチェット・ベイカーにレコードを替える。
チェットはオバサマのお気に入りでもあるのだ。
そんな様子をみると、チェット・ベイカーは今もって女性には人気のようだ。

トラックリスト

  1. Alone Together
  2. How High The Moon
  3. It Never Entered My Mind
  4. 'Tis Autumn
  5. If You Could See Me Now
  6. September Song
  7. You'd Be So Nice To Come Home To
  8. Time On My Hands (You In My Arms)
  9. You And The Night And The Music
  10. Early Morning Mood

パーソネル

  • Chet Baker(trumpet)
  • Paul Chambers(bass)
  • Connie Kay, Philly Joe Jones(drums)
  • Pepper Adams (baritone saxophone)
  • Herbie Mann(flute)
  • Bill Evans(piano)
  • Kenny Burrell(guitar)

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