ジョルジュ・パッチンスキー・トリオ(Georges Paczynski Trio)の『ル・カルネ・イナシュヴェ』(Le Carnet Inacheve)です。
初めて聴くミュージシャンのアルバム。
ピアノトリオと言うと、ピアニストがリーダーと言った感がありますが、ジョルジュ・パッチンスキーはドラマー(12曲目ではピアノも弾いてますが)なんですね。
全体にクラシックのにおいが感じられるジャズです。
1曲目の入りなんかは、ちょっと、エリック・サティっぽいニュアンスもある。
ピアノの音は穏やかで静謐。
ヴァンサン・ブルゲのピアノは単純にビル・エバンスやキース・ジャレットの系譜を継ぐような感じでもない。
フォービートのスイング感のある楽曲などを聴くとエバンスの系譜であるのは間違いないと思いますが、もっと玄人好みにしたような感じ。
わざと外したようなアウト感が効いています。
ネットでも書かれていたが録音がすごくよい。
というか、良すぎる。
ただ、ここまでクリアーで雑味がないと、かえって人工的なものに聴こえてきます。
楽器と音を拾うマイクの間の空気が感じられない。
このあたり、なんとも、ビミョー…。
録音エンジニアは、Vincent Bruley(ヴァンサン・ブルレ)。
ジャズと言えば1曲あたり5分を超えるのが当たり前だと思うが、3分を切るような曲が10曲近く入っているのもビックリ。
ちょっと不条理な、演劇や映画のBGMなんかにはちょうど良い感じです。
パーソネル
- Georges Paczynski (ds,p on M-12)
- Vincent Bourgeyx (p)
- Marc Buronfosse (b)
トラックリスト
- Georges Paczynski
- L’Apatride
- La Derniere valse de Madame de…
- La Possede
- Au Coeur des tenebres
- La Violoncelliste
- 10 Avril 2010
- Struggle for Life
- L’Etrange machiniste (duo V. Bougeyx-piano / M. Buronfosse-bass)
- Tout cela avait bien un Sens…(duo V. Bougeyx-piano / G.Pacznski –drums)
- Le Portrait de Laura
- Le Carnet inacheve(piano solo G.Paczynski)
- Immobile, en son detachement
- L’Inscription Effacee
- Mother of Earl