映画『ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男』を観る
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『ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男』である。
正直に言えば、さほど期待していなかった。
しかし、そうしたネガティブな予想を裏切る、いい映画だった。
原題は「ゲロッパ」ではなく『Get On Up』。
ファンクの帝王と言われるジェームス・ブラウン(以下、JB)の伝記映画である。

まぁ、破天荒な人物だったのは知っているが、最初のシーンでベトナム戦争当時、戦地へ輸送機に乗って慰問に行くシーンには笑った。
戦場を飛行するJBの乗った輸送機が地上から高射砲の激しい攻撃にさらされるのだが、JBは「大丈夫、俺がついている」と意に介さない。
らしいといえばらしいけど笑った、この映画はコメディなんじゃないのと…。

声やダンスがあまりにも上手いというか、あまりにもJBと似ているので主演でJB役のチャドウィック・ボーズマンは、日本でいうコロッケやみたいな物まねのそっくりさんかと思った。
しかし、どうもそういうことではなくちゃんとした役者さんらしい。
キレッキレのダンスや、多くの仕草がJBと似ていたが、声も似ていたのには驚いた。

JBの生き様や人生を描いた作品ではあるが、音楽もちゃんと聴かせる映画でもある。
擬似ライブを体験したような、高揚した気分にさせてくれる。
正直、言うと有り余るエネルギーの放出というか、息苦しいまでの暑苦しさとでも言うような熱気? エネルギーがちょっと苦手で興に乗った時や車を運転するときぐらいしかJBは聴かない。

思ったのは、自分にとってのJBというのは、やっぱりライブ・ミュージシャンなんだなということ。
つまり椅子に座って、オーディオ装置の前でじっと座って聴く音楽じゃないと言うことです。(自分にとってはストーンズやエアロ・スミスなんかもそうですが…)
彼のホーン部隊のJ.B.'s にはメイシオ・パーカーというサックス奏者の重鎮がいる。
「ブロウ! メイシオ!」という、ステージ上でJBがメイシオ・パーカーにソロを促す有名な掛け声があるのだが、それが聞けなかったのは残念。

マネージャーだったベン・バート役のダン・エイクロイドは久しぶりに映画で見た。
ダン・エイクロイドがジョン・ベルーシと主演した『ブルース・ブラザース』は大好きだし楽しい映画だった。
この映画にはアレサ・フランクリンやレイ・チャールズなどソウルの大物ミュージシャンが多く出演したが、ダン・エイクロイドは『ブルース・ブラザース』でJB本人とも共演したんだよね。

エンドロールで制作プロデューサーの名前にミック・ジャガーの名前を見つけたのにはビックリ。
音楽(ファンクやソウルファンは必見)好きには、とてもよい映画だった。

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