レッド・ツェッペリン『レッド・ツェッペリンⅢ』
レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)『レッド・ツェッペリンⅢ』(Led Zeppelin III)
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『Led Zeppelin III』(レッド・ツェッペリン III)は、1970年10月5日にリリースされたLed Zeppelin(レッド・ツェッペリン)の3枚目のスタジオアルバムです。このアルバムは、バンドの音楽的方向性の大きな転換点となりました。

コンセプトと音楽性

『Led Zeppelin III』は、フォークやアコースティック音楽への傾倒が顕著になったアルバムです[1][2]。ジミー・ペイジとロバート・プラントがウェールズの田舎町ブロン・ヤー・アウルで過ごした時間が、アルバムの方向性に大きな影響を与えました[4]。

アルバムの特徴は以下の通りです:

  1. アコースティックギターを中心とした楽曲が増加
  2. フォークやケルト音楽の影響が強く表れている
  3. ハードロックとアコースティック音楽のバランスが取れている
  4. 多様な楽器(マンドリン、シンセサイザーなど)の使用

制作エピソード

アルバムの録音は1969年11月から1970年8月にかけて行われました[2]。主な録音場所は:

  • オリンピック・スタジオ(ロンドン)
  • ヘッドリー・グレンジ(イングランド東部ハンプシャー州の古い邸宅)
  • アイランド・スタジオ(ロンドン)

ヘッドリー・グレンジでの録音では、ローリング・ストーンズのモバイル・スタジオを使用しました[2]。

参加ミュージシャン

アルバムに参加したのは、Led Zeppelinのメンバー4人のみです[2]:

  • ロバート・プラント(ボーカル)
  • ジミー・ペイジ(ギター、プロデュース)
  • ジョン・ポール・ジョーンズ(ベース、キーボード、マンドリン)
  • ジョン・ボーナム(ドラムス)

発表時の反響

『Led Zeppelin III』は発売直後、商業的には大成功を収め、イギリスとアメリカのチャートで1位を獲得しました[7]。しかし、音楽評論家や一部のファンからは、アコースティック中心の楽曲への転向に戸惑いの声も上がりました[1][4]。

時が経つにつれ、このアルバムはLed Zeppelinの音楽的成長と多様性を示す重要な作品として再評価されるようになりました[9]。

ジャケットデザイン

アルバムのジャケットは、ジミー・ペイジの友人であるマルチメディアアーティストのザクロンによってデザインされました[8][13]。白い背景に様々なシュールな画像が配置され、多くが飛行や航空をテーマにしています。また、回転式のホイールが付いており、ホイールを回すと表面にあけられた、いくつかの丸い穴のメンバーの顔の画像やイラストが変わるというユニークで遊び心のあるデザインとなっています[6]。

特筆すべき点

  1. 「Immigrant Song」:アルバムの開幕を飾る力強いハードロック曲。バイキングをテーマにした歌詞が特徴的[1]。
  2. 「Since I've Been Loving You」:Led Zeppelinの代表的なブルース曲の一つ。ペイジの感情豊かなギターソロが印象的[9]。
  3. 「That's the Way」:アコースティックギターを中心とした美しいバラード。プラントの歌詞の成長が感じられる曲[4]。
  4. 「Gallows Pole」:伝統的な民謡をアレンジした曲。バンジョーやマンドリンを使用し、フォークロックの要素が強い[5]。
  5. 「Hats Off to (Roy) Harper」:ブルース歌手ロイ・ハーパーへのオマージュ。実験的なサウンドが特徴[1]。

『Led Zeppelin III』は、Led Zeppelinの音楽的成長と実験精神を示す重要なアルバムとして、バンドの歴史に大きな足跡を残しました。ハードロックとフォーク、アコースティック音楽の融合は、その後のアルバムにも大きな影響を与え、Led Zeppelinの音楽的多様性を確立する上で重要な役割を果たしました[9][15]。

Citations:
[1] https://www.guitarplayer.com/players/led-zeppelin-iii-track-by-track
[2] https://en.wikipedia.org/wiki/Led_Zeppelin_III
[3] https://vinylreviews.com/album/led-zeppelin-iii/
[4] https://www.loudersound.com/features/how-iii-was-led-zeppelins-most-misunderstood-album
[5] https://www.guitarplayer.com/players/led-zeppelin-iii
[6] https://everyrecordtellsastory.com/2014/02/25/a-look-at-led-zeppelins-covers/
[7] https://www.thisdayinmusic.com/classic-albums/led-zeppelin-led-zeppelin-3/
[8] https://en.wikipedia.org/wiki/Led_Zeppelin
[9] https://www.reallifelayla.com/post/led-zeppelin-iii-the-album-review
[10] https://thebablueprint.com/31027/arts-entertainment/album-review-led-zeppelin-iii/
[11] https://www.progarchives.com/album.asp?id=13531
[12] https://www.headheritage.co.uk/unsung/the-book-of-seth/led-zeppelin-iii
[13] https://forums.ledzeppelin.com/topic/18121-zacron-designer-of-led-zeppelin-iii-cover-passes-away/
[14] https://www.rollingstone.com/music/music-album-reviews/led-zeppelin-iii-112284/
[15] https://www.staticandfeedback.com/voices/1601ziii.html
[16] https://www.youtube.com/watch?v=0FhKnWTBOdY
[17] https://www.youtube.com/watch?v=qz5WTlM5bOA

トラックリスト

Side 1

  1. 移民の歌(Immigrant Song) - 2:24
  2. フレンズ(Friends) - 3:54
  3. 祭典の日(Celebration Day) - 3:28
  4. 貴方を愛しつづけて(Since I've Been Loving You) - 7:25
  5. アウト・オン・ザ・タイルズ(Out on the Tiles) - 4:04

Side 2

  1. ギャロウズ・ポウル(Gallows Pole) 4:57
  2. タンジール人(Tangerine) - 3:10
  3. ザッツ・ザ・ウェイ(That's the Way) - 5:39
  4. スノウドニアの小屋(Bron-Y-Aur Stomp) - 4:21
  5. ハッツ・オフ・トゥ・ロイ・ハーパー(Hats off to Harper) - 3:40

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