
Joe Jackson(ジョー・ジャクソン)の『Body and Soul』(ボディ・アンド・ソウル)は、1984年3月14日にリリースされた彼の6枚目のスタジオアルバムです。このアルバムは、Jacksonの音楽的進化を示す重要な作品として位置づけられています。
コンセプトと音楽性
『Body and Soul』は、ジャズ、ポップ、ラテン音楽を融合させた洗練された作品です[4]。アルバムのコンセプトは、ビッグバンドジャズとクラシックポップのオーケストレーションに強く影響を受けており、独特で魅力的なサウンドを生み出しています[4]。
主な音楽的特徴:
- ジャズ、ポップ、ラテン音楽の要素を巧みに融合
- ビッグバンドジャズとクラシックポップのオーケストレーションの影響
- サルサ、チャチャチャ、ボレロなどのラテン音楽の要素[10]
- ジャズの要素(インストゥルメンタルソロなど)[10]
サウンドの特徴
『Body and Soul』のサウンドは、以下の特徴を持っています:
- ニューヨークのメイソンホールで録音され、自然な音響空間を活かしたサウンド[9]
- デジタル2トラックで主にライブ録音[9]
- 大きな迫力のあるドラムサウンドと力強い金管楽器のブラスト[1]
- 繊細なピアノ演奏とムードのある管楽器のソロ[10]
参加ミュージシャン
- プロデューサー:Joe JacksonとDavid Kershenbaum[1]
- 録音期間:わずか5週間[6]
- 参加ミュージシャン:
- Joe Jackson (ヴォーカル、ピアノ、サキソフォーン)
- Graham Maby(ベース)
- Vinnie Zummo(ギター)
- Gary Burke(ドラムス)
- Ed Roynesdal(キーボード、ヴァイオリン、ギロ)
- Tony Aiello(フルート、アルトサックス)
- Michael Morreale(トランペット、フリューゲルホルン)
- Ellen Foley and Elaine Caswell (ヴォーカル)[10]
特筆すべき楽曲
- "The Verdict":映画『評決』にインスパイアされた力強いオープニング曲[10]
- "You Can't Get What You Want (Till You Know What You Want)":ファンクベースとビバップスタイルのギターソロが特徴的なヒット曲[10]
- "Be My Number Two":感動的なピアノバラード[6]
- "Loisaida":ニューヨークのロウアーイーストサイドの雰囲気を表現したインストゥルメンタル曲[10]
アルバムジャケット
アルバムジャケットは、Sonny Rollinsの1957年のBlue Noteクラシック『Vol. 2』をオマージュしたデザインで、Jacksonがオレンジ色の光に包まれている点が特徴的です[7]。
発表時の反響
『Body and Soul』は、批評家から概ね好意的な評価を受けました:
- Stereo Review誌は、「知的なロマンティックバラード」と称賛[10]
- AllMusicは3つ星(5つ星中)を与え、Jacksonの音楽的成長を評価[10]
- 一部の批評家は、サウンドの最小限のマイク技術の使用に関して批判的な意見を述べた[10]
まとめ
『Body and Soul』は、ジョー・ジャクソンのキャリアにおける重要な転換点となったアルバムです。ニューウェイブからジャズへの移行を見事に成功させ、彼の音楽的才能と多様性を示しました。洗練された楽曲、巧みなアレンジメント、そして独特のサウンドプロダクションにより、1980年代の音楽シーンに新たな風を吹き込んだ作品として評価されています[4][6]。
Citations:
[1] https://theseconddisc.com/2020/09/01/review-joe-jackson-body-and-soul-hybrid-sacd/
[2] https://www.discogs.com/master/48651-Joe-Jackson-Body-And-Soul
[3] https://oldgreycat.blog/2020/06/13/the-essentials-joe-jacksons-body-and-soul/
[4] https://www.subjectivesounds.com/musicblog/joe-jackson-body-and-soul-album-review
[5] https://www.discogs.com/release/2865482-Joe-Jackson-%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%82%AF%E3%82%BD%E3%83%B3-Body-And-Soul-%E3%83%9C%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%89%E3%82%BD%E3%82%A6%E3%83%AB
[6] https://somethingelsereviews.com/2024/03/14/joe-jackson-body-and-soul/
[7] https://ultimateclassicrock.com/joe-jackson-body-and-soul/
[8] https://www.audiosoundmusic.com/products/joe-jackson-body-and-soul-2lp-45-rpm
[9] https://theafterword.co.uk/joe-jackson-body-soul/
[10] https://en.wikipedia.org/wiki/Body_and_Soul_(Joe_Jackson_album)
[11] https://blackcountryrock.co/2018/04/02/lost-gems-joe-jackson-body-and-soul/
[12] https://mion.tokyo/es/products/joe-jackson-%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BC-%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%82%AF%E3%82%BD%E3%83%B3-body-and-soul-%E3%83%9C%E3%83%87%E3%82%A3-%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%89-%E3%82%BD%E3%82%A6%E3%83%AB-lp-album-very-good-plus-vg-6
[13] https://www.discogs.com/release/4338500-Joe-Jackson-Body-And-Soul
[14] https://www.tnt-audio.com/topics/body_and_soul_e.html
[15] https://elusivedisc.com/joe-jackson-body-and-soul-hybrid-stereo-sacd/
[16] https://vinylmusicmadness.co.uk/product/joe-jackson-body-and-soul-lp-nr-mint-a2-b2-uk-1984/
[17] http://www.progressiveears.org/forum/showthread.php/5737-FEATURED-CD-Joe-Jackson-Body-and-Soul
アルバムレヴュー
1984年発表のジョー・ジャクソン(Joe Jackson)の『ボディ・アンド・ソウル(Body And Soul)』です。
このアルバム、好きだなぁ…。

一見、サックスのソニー・ロリンズのアルバムのようですが、ジャズのアルバムではありません。
とはいえジャケットのデザインはもろにソニー・ロリンズの『Volume 2』を、そのまま、真似たデザイン。
サウンドは全体的にアルバムジャケットが持つ雰囲気の通りジャズっぽいテイスト。
彼自身はイギリス出身ですが、感じるのはアメリカのサウンドへの憧憬でしょうか。
50年代のジャズを感じさせるホーンが前面に出たコンサバティブな構成で楽器を演奏する一人ひとりのプレイヤーをイメージさせる、なかなか聴かせる大人のロックアルバムです。
一曲一曲が明と暗、陽と陰、動と静といったコントラストが効いていて、何度聴いても飽きません。
オープニングはホーンのファンファーレがドラマチックな『The Verdict』。
2曲目の『Cha Cha Loco』は、ラテンのリズムの華やかな楽曲。
7曲目の『Happy Ending』はジョー・ジャクソンと女性ヴォーカルのエレーヌ・キャズウェルのデュエットで聴かせる、キャッチーなナンバー。
全体に日本では、音楽好きの人たちぐらいしか知られていないアルバムですが、もっと評価されていい作品だと思います。
ジョー・ジャクソンはイギリス出身。
そのせいかウェストコースト系あたりのソフトでライトなAORとは、一線を画す大人のサウンドです。
ボズ・スキャッグスも大好きですが…。
ジョー・ジャクソンはこの作品の2年前に発表されたアルバム『Night & Day』のなかの1曲『Steppin' Out』がヒットして知られるようになりました。
この楽曲は当時、MTVでやたら流れていた憶えがあります。
昔のことで、おぼろげな記憶しかありませんが、この『Body And Soul』を発表した年(翌年だったかな…)に東京の芝にある郵便貯金ホールで彼のライブがありました。
大学2年か3年の夏か秋ぐらいで、友人と二人で観にいきました。
途中、客席から『Happy Ending』のリクエストがあり、これに応えてくれたのが嬉しかったと記憶しています。
これまで自分が観たライブの中では五指に入るぐらいの、とってもよいライブでした。
トラックリスト
Side A
- The Verdict - (5:31)
- Cha Cha Loco - (4:47)
- Not Here, Not Now - (5:27)
- You Can't Get What You Want (Till You Know What You Want) - (4:50)
- Go For It - (4:18)
Side B
- Loisaida - (5:33)
- Happy Ending - (3:39)
- Be My Number Two - (4:18)
- Heart Of Ice - (6:53)