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フリートウッド・マック『ミラージュ』

フリートウッド・マック『ミラージュ』
フリートウッド・マック(Fleetwood Mac)『ミラージュ』(Mirage)

Fleetwood Mac(フリートウッド・マック)の13枚目のスタジオアルバム『Mirage』(ミラージュ)は、1982年6月18日にリリースされました。このアルバムは、バンドの歴史の中で特異な位置を占めています。

『Mirage』(ミラージュ)のコンセプトと背景

『Mirage』は、前作『Tusk』からの方向転換を図ったアルバムでした。『Tusk』は実験的で野心的な作品でしたが、商業的には期待ほどの成功を収めませんでした[1][2]。そのため、バンドはより親しみやすいポップサウンドに回帰することを決意しました。

しかし、『ミラージュ』は単なる『Rumours』(邦題:噂)の再現ではありませんでした。むしろ、バンドの3人の主要なソングライター(リンジー・バッキンガム、スティーヴィー・ニックス、クリスティン・マクヴィー)がそれぞれの個性を発揮した作品となりました[1]。

音楽性とサウンドの特徴

『ミラージュ』のサウンドは、以下のような特徴を持っています:

  1. より伝統的なポップロックサウンドへの回帰
  2. リンジー・バッキンガムのギターワークと緻密なプロダクション
  3. 3人のボーカリストの調和のとれたハーモニー
  4. 80年代初頭の音楽トレンドを取り入れつつも、時代を超越した質の高い楽曲群

プロデューサーのケン・カイラ(Ken Caillat)は、このアルバムを「より伝統的な」作品と評しています[3]。

制作エピソード

『ミラージュ』の制作は、フランスのシャトー・デルーヴィルで行われました[3]。バンドメンバーはそれぞれソロ活動を経て再集結し、比較的穏やかな雰囲気の中で制作が進められました[3]。

クリスティン・マクヴィーは、ビーチ・ボーイズのデニス・ウィルソンとの関係終了後に「Hold Me」や「Only Over You」を書きました[10]。

参加ミュージシャン

アルバムには以下のメンバーが参加しています:

  • リンジー・バッキンガム(Lindsey Buckingham):ギター、ボーカル
  • スティーヴィー・ニックス(Stevie Nicks):ボーカル
  • クリスティン・マクヴィー(Christine McVie):キーボード、ボーカル
  • ジョン・マクヴィー(John McVie):ベース
  • ミック・フリートウッド(Mick Fleetwood):ドラムス、パーカッション

トラック・リスト

Side 1

  1. ラヴ・イン・ストアー(Love In Store) - 3:14
  2. キャント・ゴー・バック(Can't Go Back) - 2:42
  3. ザッツ・オール・ライト(That's Alright) - 3:09
  4. ブック・オブ・ラヴ(Book of Love) - 3:21
  5. 愛のジプシー - Gypsy)(4:24
  6. オンリー・オーヴァー・ユー(Only Over You) - 4:08

Side 2

  1. エムパイア・ステート(Empire State) - 2:51
  2. ストレート・バック(Straight Back) - 4:17
  3. ホールド・ミー(Hold Me) - 3:44
  4. オー・ダイアン(Oh Diane) - 2:33
  5. アイズ・オブ・ザ・ワールド(Eyes of the World) - 3:44
  6. 面影を抱きしめて(Wish You Were Here) - 4:45

発表時の反響

『ミラージュ』は商業的に大成功を収めました。アメリカのビルボードチャートで1位を獲得し、5週間連続1位を維持しました[7]。イギリスでは5位、オーストラリアでは2位を記録しています[7]。

批評家からの評価も概ね好意的でした。『The Boston Phoenix』のKen Emersonは、このアルバムを「これまでで最も魅力的なフリートウッド・マックのアルバム」と評しました[7]。

特筆すべき点

  1. 4つのヒットシングル(「Hold Me」「Gypsy」「Love in Store」「Oh Diane」)を生み出しました[7]。
  2. MTVの登場と時を同じくしてリリースされ、「Hold Me」と「Gypsy」の豪華なミュージックビデオが話題を呼びました[8]。
  3. 2016年にデラックス・エディションがリリースされ、未発表曲やライブ音源が収録されました[7]。
  4. 現代のフォークポップアーティストにも影響を与えており、Bat For LashesやVampire Weekendなどが『ミラージュ』から影響を受けているとされています[10]。

『ミラージュ』は、フリートウッド・マックの歴史の中で時に見過ごされがちなアルバムですが、バンドの音楽性の深さと多様性を示す重要な作品として再評価されつつあります。商業的成功と芸術的価値のバランスを取りながら、80年代のポップミュージックの方向性を示した先駆的なアルバムと言えるでしょう。

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Citations:
[1] https://www.popmatters.com/fleetwood-mac-mirage-2016-deluxe-2495407868.html
[2] https://theseconddisc.com/2016/09/23/review-fleetwood-mac-mirage-deluxe-edition/
[3] https://americansongwriter.com/the-making-of-fleetwood-macs-mirage-1982/
[4] https://forums.stevehoffman.tv/threads/fleetwood-mac-mirage-song-by-song.999655/page-4
[5] http://www.roxboroghreport.com/2013/05/fleetwood-mac-touring-new-zealand-their.html
[6] https://www.avclub.com/fleetwood-mac-s-mirage-is-a-well-crafted-diamond-in-the-1798250016
[7] https://en.wikipedia.org/wiki/Mirage_(Fleetwood_Mac_album)
[8] https://forums.stevehoffman.tv/threads/fleetwood-mac-mirage-song-by-song.999655/
[9] https://www.loudersound.com/features/fleetwood-macs-mirage-the-making-of
[10] https://www.uncut.co.uk/reviews/fleetwood-mac-mirage-86122/

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