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『トミー・リピューマ・ワークス』を聴く

『トミー・リピューマ・ワークス』を聴く
『トミー・リピューマ・ワークス』

音楽プロデューサーのトミー・リピューマが手掛けた楽曲を集めたコンピレーション・アルバム『トミー・リピューマ・ワークス』です。
トミー・リピューマ(Tommy LiPuma)といえばAOR界の名伯楽といったプロデューサー。
惜しくも2017年3月にお亡くなりになりました。

さて、本作です。
帯には日本独自企画盤とあり、なんと3枚組。
ロック、フュージョン、ジャズまで、バラエティーに富んだ曲が45曲も収録されています。
これだけあると選曲も大変だし、曲順を決めるのも随分、悩んだのではないでしょうか?
バラエティーに富んだと書いたものの、ベースとなるテイストはしっとりしたオーセンティックな雰囲気。
いずれにしても、彼の手掛けた音楽を聴き共通して感じるのは「大人の音楽だなあ」ということ。
意外だったのはドクター・ジョンやエヴリシング・バット・ザ・ガール、アズテックカメラ、ほかにもポール・マッカートニーのプロデュースなんかもやっていたのかと。

一番最初にトミー・リピューマの名前を知ったのはマイケル・フランクスの『スリーピング・ジプシー』だったと思います。
中でも「アントニオの歌」は、ヘビーローテーションで聴きまくりました。
当時はトミー・リプーマとか言ってたような気がする。
恐らく中学生の頃だったと思いますが「いやー、大人の音楽だなぁ」と。
当時の自分には、ジャズはかなり垣根が高く聴いてもいいとは思わなかったけど、マイケル・フランクスでジャズに少しだけ足を踏み込めたような気がします。
その後やってきた、AORの流行りや日本ではクロスオーバーといわれたフュージョンなどを聴き始めるようなると自分の好きなアルバムのクレジットにトミー・リピューマの名前を頻繁に目にするようになりました。

古い時代に発表された楽曲なんかは、明らかに音圧が高くなっています。
一つひとつの楽器の音の輪郭がはっきりしてコントラストが強くなっている。
クレジットには「mastering engineer:Ryuichi Tanaka(Warner Music Japan)」とあるので、タナカ リュウイチさんの手腕なのでしょう。
お洒落なカフェやバーのBGMで流しっぱなしにするにはピッタリのアルバムです。

トラックリスト

DISK1

  • ブリージン(Breezin')/ジョージ・ベンソン(George Benson)
  • 淑女の想い(The Lady Wants To Know)/マイケル・フランクス(Michael Franks)
  • ユア・ソング(Your Song)/アル・ジャロウ(Al Jarreau)
  • いとしの貴女(My Sweetness)/スタッフ(Stuff)
  • ラヴ・アイランド(Love Island)/デオダート(Deodato)
  • ス・ワンダフル('S Wonderful)/ジョアン・ジルベルト(Joao Gilberto)
  • クルージン(Cruizin')/ダン・ヒックス(Dan Hicks)
  • 過ぎゆく秋(パート3)(Time Passed Autumn[Part3])/クラウス・オガーマン・オーケストラ (THE CLAUS OGERMAN ORCHESTRA)
  • リップスティック・トレイセス(Lipstick Traces[On A Cigarette])/オージェイズ(The O'Jays)
  • シー・ザット・ガール(See That Girl)/ジョエル・クリスティー(Joel Christie)
  • グァンタナメラ(Guantanamera)/サンドパイパーズ(The Sandpipers)
  • あなただけを(There Will Never Be Another You)/クリス・モンテス(Chris Montez)
  • イッツ・ハード・トゥ・セイ・グッバイ(It's Hard To Say Goodbye)/クロディーヌ・ロンジェ(Claudine Longet)
  • 二人でお茶を(Tea For Two)/ニック・デカロ(Nick DeCaro)
  • アイ・キャン・シー・オンリー・ユー(I Can See Only You)/ロジャー・ニコルズ&サ・スモール・サークル・オブ・フレンズ(Roger Nichols And The Small Circle Of Friends)

DISK2

  • 今夜は気まぐれ(Who'll Be The Fool Tonight)/ラーセン=フェイトン・バンド(Larsen-Feiten Band)
  • とどかぬ想い(You Might Need Somebody)/ランディ・クロフォード(Randy Crawford)
  • ユー・ルック・ジャスト・ライク・ア・ガール・アゲイン(You Look Just Like A Girl Again)/マーク=アーモンド(Mark-Almond)
  • ハイ・ギア(High Gear)/ニール・ラーセン(Neil Larsen)
  • モーニング・スター(Morning Star)/シーウィンド(Seawind)
  • N.Y.ストーリー(One Bad Habit)/マイケル・フランクス(Michael Franks)
  • 愛の贈りもの(Send A Little Love My Way[Like Always])/スティーヴン・ビショップ(Stephen Bishop)
  • 訪問者(The Visitor)/ラーセン=フェイトン・バンド(Larsen-Feiten Band)
  • 愛は時をこえ(I'll See You Again)/ブレンダ・ラッセル(Brenda Russell)
  • 熱い想い(More Than You'll Ever Know)/マイケル・ラフ(Michael Ruff)
  • ラヴ・オールウェイズ・ファインズ・ア・ウェイ(Love Always Finds A Way)/ピーボ・ブライソン(Peabo Bryson)
  • ロンリー・ウィークエンド(Lonely Weekend)/イエロージャケッツ(Yellowjackets)
  • TUTU(Tutu )/マイルス・デイヴィス(Miles Davis)
  • 夜の翼(Nightwings )/マイケル・ブレッカー&クラウス・オガーマン(MICHAEL BRECKER & CLAUS OGERMAN)
  • プレシャス・ラヴ(Your Precious Love )/アル・ジャロウ&ランディ・クロフォード(Al Jarreau & Randy Crawford)

DISK3

  • マプート(Maputo)/ボブ・ジェームス&デヴィッド・サンボーン(Bob James / David Sanborn)
  • ミモザ(Mimosa)/ジョージ・ベンソン&アール・クルー(GEORGE BENSON / EARL KLUGH)
  • ボーン・トゥ・ビー・バッド(Born To Be Bad)/ジョー・サンプル(Joe Sample)
  • ハイ・ライズ・ドリフター(High Rise Drifter)/リッキー・ピーターソン(Ricky Peterson)
  • キャンディ(Candy)/ドクター・ジョン(Dr. John)
  • ドライヴィング(Driving)/エヴリシング・バット・ザ・ガール(Everything But The Girl)
  • ハウ・メン・アー(How Men Are)/アズテックカメラ(Aztec Camera)
  • サムシング・スペシャル(Something Special)/ランディー・ニューマン(Randy Newman)
  • オール・ザ・ウェイ(All The Way)/ジミー・スコット(Jimmy Scott)
  • ザ・ルック・オブ・ラヴ(The Look Of Love)/アニタ・ベイカー(Anita Baker)
  • ザ・モア・アイ・シー・ユー(The More I See You)/マイケル・ブーブレ(Michael Buble)
  • 夢の人(I've Just Seen A Face)/ケニー・ランキン(Kenny Rankin)
  • グローリー・オブ・ラヴ(The Glory Of Love)/ポール・マッカートニー(Paul McCartney)
  • ベイビー・イッツ・コールド・アウトサイド(ベイビー、外は寒いよ)(Baby It's Cold Outside)/ウィリー・ネルソン,ノラ・ジョーンズ(Willie Nelson feat.Norah Jones)
  • ナイト・アンド・デイ(Night And Day)/ダイアナ・クラール(Diana Krall)

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