ムーディー・ブルース『デイズ・オヴ・フューチャー・パスト』
ムーディー・ブルース(The Moody Blues)『デイズ・オヴ・フューチャー・パスト』(Days Of Future Passed)
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『Days Of Future Passed』(デイズ・オヴ・フューチャー・パスト)は、The Moody Blues(ムーディー・ブルース)の2枚目のスタジオアルバムとして1967年11月17日にDeram Recordsからリリースされました。このアルバムは、プログレッシブロックの先駆的作品の一つとして、また初期のコンセプトアルバムの一つとして評価されています[3]。

コンセプトと音楽性

このアルバムは、一日の生活を表現するという独特のコンセプトを持っています[1][3]。朝から夜までの一日の流れを、オーケストラの間奏を交えながら、ロックとクラシックの融合によって描き出しています[1][2]。

音楽的特徴としては以下が挙げられます:

  • ロックとクラシックの融合[1][2]
  • メロトロンの使用による新しいサウンド[1][2]
  • 5人の合唱のような調和のとれたボーカルハーモニー[2]
  • フルート、ハープ、打楽器など多様な楽器の使用[2]
  • グレアム・エッジ(Graeme Edge)による詩的な語りの導入部と終結部[2]

制作エピソード

アルバムの制作には興味深いエピソードがあります:

  1. 当初、Decca Recordsは新しいステレオ技術のデモンストレーションとして、ポップスとクラシックの曲のカバーをオーケストラと共に録音するよう依頼しました[3]。
  2. バンドは、この機会を利用して自分たちのオリジナル曲を録音することを密かに決意しました[3][4]。
  3. 録音は7日間で完了し、バンドのパートを先に録音した後、ピーター・ナイト(Peter Knight)がオーケストラのアレンジを行いました[3]。
  4. オーケストラパートは、ロンドン・フェスティヴァル・オーケストラ(London Festival Orchestra)によって1回のリハーサルと1回のテイクで録音されました[3]。

参加ミュージシャン

アルバムには以下のメンバーが参加しています3

  • Justin Hayward(ジャスティン・ヘイワード):アコースティック&エレクトリック・ギターピアノ、シタール、ボーカル
  • John Lodge(ジョン・ロッジ):ベース、ボーカル
  • Mike Pinder(マイク・ピンダー ):メロトロン、ピアノ、タンブーラ、ゴング、ボーカル
  • Ray Thomas(レイ・トーマス):フルート、パーカッション、ピアノ、ボーカル
  • Graeme Edge(グレアム・エッジ):ドラム、パーカッション、ボーカル

また、ピーター・ナイト(Peter Knight)が指揮を務めるロンドン・フェスティヴァル・オーケストラ(London Festival Orchestra)がオーケストラパートのアレンジを担当しました[3]。

発表時の反響と影響

アルバム完成後、Deccaの重役陣は期待していたドヴォルザークのアレンジではなかったため、当初は失望しました[3][4]。しかし、London Recordsの代表者、ウォルト・マグワイヤ(Walt Maguire)がアメリカでの売れ行きに期待を寄せ、結果的にリリースが決定しました[3]。

イギリスではすぐにチャートで成功を収めましたが、アメリカでの成功は徐々に訪れました4。FMラジオの普及と「Nights in White Satin」(サテンの夜)のヒットにより、1972年までにアメリカでトップ10入りを果たしました[3]。

特筆すべき点

  1. プログレッシブロックの先駆的作品として評価されています[3]。
  2. ロックとクラシックの融合という新しいアプローチを示しました[1][2]。
  3. メロトロンの使用により、新しいサウンドの可能性を開拓しました[1][2]。
  4. アルバムジャケットも、過去と未来を表現した先進的なデザインでした[2]。
  5. バンドのキャリアの転換点となり、以降のサウンドの方向性を決定づけました[3]。

『デイズ・オヴ・フューチャー・パスト』は、ムーディー・ブルースが自らの音楽的ビジョンを追求した結果生まれた革新的なアルバムであり、ロック音楽の歴史に大きな影響を与えた作品として評価されています[4][5]。

Citations:

  1. https://bestclassicbands.com/moody-blues-future-passed-review-9-21-17/
  2. https://www.goldminemag.com/articles/moody-blues-days-of-future-passed-doesnt-get-its-due
  3. https://en.wikipedia.org/wiki/Days_of_Future_Passed
  4. https://ultimateclassicrock.com/moody-blues-days-of-future-passed-album/
  5. https://americansongwriter.com/behind-the-album-days-of-future-passed-the-moody-blues-orchestral-conceptual-reinvention/
  6. https://en.wikipedia.org/wiki/The_Moody_Blues
  7. https://www.soundandvision.com/content/moody-blues-passed-present-and-future
  8. https://www.classicrockreview.com/2012/07/1967-moody-blues-days/
  9. https://www.audioholics.com/music-reviews/the-moody-blues-days-of-future-passed-dts
  10. https://americansongwriter.com/exclusive-john-lodge-is-trying-to-keep-the-moody-blues-music-alive-on-new-solo-tour-featuring-a-full-days-of-future-passed-performance/
  11. https://www.allaboutjazz.com/the-moody-blues-days-of-future-passed-live-the-moody-blues-by-john-kelman
  12. https://en.wikipedia.org/wiki/Nights_in_White_Satin
  13. https://www.albumoftheyear.org/user/doublez/album/36238-days-of-future-passed/
  14. https://www.reddit.com/r/Prog/comments/19106ak/what_do_you_think_of_the_moody_blues_album_days/
  15. https://brutallyhonestrockalbumreviews.wordpress.com/2021/10/01/album-review-the-moody-blues-days-of-future-passed/
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