
東京国際フォーラムでジェフ・ベックのライブを観ました。
最近ではベックというとジェフ・ベックではなく、ベック・ハンセンを思い浮かべる若い人たちが多いようです。
しかし、自分たちのような高校生時代にディープパープルやレッド・ツェッペリンを聴きまくったオジサンにとってはベックといえばジェフ・ベックなのです。
「世界三大ギタリスト」というフレーズは、使い古された感もありますが、その「世界三大ギタリスト」の一人、ジェフ・ベックのライブを観てきました。
場所は東京国際フォーラム、ホールA。
かなり後ろの席だったので彼、独特のフィンガーピッキングの様子までは観ることができませんでしたが、白のストラトキャスターを縦横無尽に操り? まぁ、とにかくいろんな音色が1台のギターからでてきました。
歌ものは『フラッシュ』というアルバムでヴォーカルを担当したジミー・ホールを迎え、ロッド・スチュアートと演った『ピープル・ゲット・レディ』をはじめ『ヘイ・ジョー』などジミ・ヘンドリックスのカヴァーが数曲ありました。
バックは、ベースのピノ・パラディーノやドラムのヴィニー・カリウタとテクニシャンぞろいです。
ボーカルのジミー・ホールは、もちろんうまいのだけれども、正直言って、もっとブルージーな雰囲気を出せるボーカリストの方がよかったような気がします…。
MCはほとんどなく、寡黙なギター伝道師といった風情。
とにかく、まぁ、余裕といったかんじですかねぇ…。
なかでも、彼の最高傑作と言われる『Blow by Blow』の中の『Scatterbrain』はCDやレコードで聴くより断然、よかった。
アンコールの最後は、映画『オズの魔法使』ででジュディ・ガーランドが歌った『オーヴァー・ザ・レインボー』。
こういう、誰もが知っているゆったりしたあまい曲よりは、もっとロックっぽい曲やテンションの高い曲で締めくくってほしかったのですが、まぁ、よしとしましょう。
「ジェフ・ベックってギタリストとして何が凄いのか?」と、ふと考えたりするのだが実のところ、いまいちコレが凄いというところが思い浮ばなかったりします。
しかし、近頃のテクニシャン系ギタリストのメカニカルで味のないギタリストとは異なる、プレイの懐の深さや「いいなぁ」と思わせるギターのフレーズや音色は唯一無二だし、「やっぱり、すごいなぁ」と思ったりするわけであります。
ジェフ・ベックJAPAN TOUR 2005 7月3日 国際フォーラムセット・リスト
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- Earthquake
- STRATUS (ビリー・コブハムのカバー)
- You Never Know
- 哀しみの恋人達
- Rollin' & Tumblin'
- 'Morning De(Vo)
- Behind the Veil
- Two Rivers
- Star Cycle
- Big Block
- Scatterbrain
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- Beck's Bolero
- Nadia
- Angel (Footsteps)
- Led Boots
- Diamond Dust
- Hey Joe(Vo) (ジミ・ヘンドリックスのカバー)
- Manic Depression(Vo) (ジミ・ヘンドリックスのカバー)
- Goodbye Pork Pie Hat
- Brush with the Blues
- Blue Wind
- People Get Ready
- Over the Rainbow
メンバーはJeff Beck (g)、Pino Palladino (b)、Jason Rebello (key)、Vinnie Colaiuta (ds)、Jimmy Hall (vo)