ELP『恐怖の頭脳改革』を聴く

B!
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エマーソン・レイク・アンド・パーマELP)の『恐怖の頭脳改革(Brain Salad Surgery)』です。
1973年発表、彼ら5枚目のアルバム。

目を引くのは、やはり、ジャケットのデザイン。
デザインは映画『エイリアン』でクリーチャーのデザインもやった巨匠、H・R・ギーガー。
自分が高校生の頃はまだ『エイリアン』は制作されてなく、ギーガーの名前も知らなかったが、それでも、えらく印象に残るデザインだと思っていた。
ちなみに、観音開きのジャケットは中央から開くと美女が現れる。
ほぼ、ジャケ買いといった感じで購入したアルバムである。
やはり、こういう凝ったデザインのモノはCDよりレコードの方が断然よい。

これが
こうなって
こうなる

推し曲はA面1曲目の「聖地エルサレム」。
冒頭のファンファーレからしてカッコいい。
といっても、オリジナルはパリーという英国の作曲家がつくった聖歌。
ウィリアム・ブレイクの詩に曲をつけた歌曲で、BBCプロムスというロンドンで開催されるクラシックの一大イベントの最終夜で必ず演奏されるなど英国で国民的に愛されているという。
余談だが2013年にBBCプロムスに出演した、辻井伸行のピアノ演奏は本当に素晴らしかった。
昔、その時の動画をYoutubeで観たのだけれどホント、感動した…。

elpと聞いて、すぐに浮かぶのはクラシック、そして、テクニシャンというキーワード。
そういう意味では同じプログレッシブロックでもピンク・フロイドとは対極にあるようなグループではなかろうか?
クラシックというのは文字通り、クラシックの楽曲をアレンジして発表した作品の多いこと。
ロシアの作曲家、ムソルグスキーの組曲『展覧会の絵』をロックにアレンジして制作された、そのまんまのタイトルの『展覧会の絵』というアルバムは、ある意味、画期的だった。
当時、ロックのミュージシャンがクラシックの作品をまんま演奏するという発想は、なかったのでなかろうか?
ちなみに「悪の教典#9 第2印象」ではソニー・ロリンズの「セント・トーマス」というジャズの楽曲の有名なフレーズが聞こえる。

ドラムのカール・パーマやキーボードのキース・エマーソンはめちゃくちゃ手数が多く、なんか忙しない。
本当に上手いとは思うのだが、ゆったりとした気分で聴くことができない。
彼らのアルバムを聴こうというときは、それなにりに心構えが必用なのは自分だけだろうか…。
高校生の頃は、しょっちゅう聴いていたのだけれど歳を取ったせいかな…。
自分的には2枚目のアルバムの『タルカス』の方が好みです。

トラックリスト

    Side 1
  1. 聖地エルサレム(Jerusalem)
  2. トッカータ(Toccata)
  3. スティル...ユー・ターン・ミー・オン(Still...You Turn Me On)
  4. 用心棒ベニー(Benny The Bouncer)
  5. 悪の教典#9 第1印象 パート1(Karn Evil 9: 1st Impression-Part 1)
  6. Side 2
  7. 悪の教典#9 第1印象 パート2(Karn Evil 9: 1st Impression-Part 2)
  8. 悪の教典#9 第2印象(Karn Evil 9: 2nd Impression)
  9. 悪の教典#9 第3印象(Karn Evil 9: 3rd Impression)

パーソネル

  • キース・エマーソン (Keith Emerson)- キーボード
  • グレッグ・レイク (Greg Lake)- ボーカル・ベース・ギター
  • カール・パーマー (Carl Palmer)- ドラムス
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