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レッド・ガーランド 『グルーヴィー』

レッド・ガーランド 『グルーヴィー』
レッド・ガーランド (Red Garland)『グルーヴィー』(Groovy)

Red Garland Trio(レッド・ガーランド・トリオ)のアルバム『Groovy』(グルーヴィー)は1957年12月にPrestige Recordsからリリースされたジャズ・ピアノトリオ作品で、ガーランドがリーダーとなった3枚目のアルバムです[1]。

『Groovy』のコンセプトと制作背景

『Groovy』は1956年末から1957年夏にかけての複数回の録音から選曲された作品であり、ガーランドの当時のメイン・ユニットであるポール・チェンバース(ベース)とアート・テイラー(ドラムス)によるトリオが全編を通して演奏しています。
この編成はマイルス・デイヴィス・クインテット(Miles Davis Quintet)のリズムセクションとしても知られ、夜ごとのライブや数多くのセッションを共にしており、その密接なアンサンブル力が発揮されています[2]。

ガーランドの「ピアノ・トリオ音楽の醍醐味」を感じさせる内容であり、彼の温かみや幸福感に満ちた音楽哲学、そしてジャズ・スタンダードの解釈に対するセンスが随所に見られます。
また、哀愁や情緒、スウィング感、ブルージーさが巧みに交錯した作品です[3]。

音楽性・サウンドの特徴

ガーランドのピアノは、左右のバランス感覚あふれるブロック・コードと軽やかな右手のメロディーラインが際立ち、特有の温かみとスウィングをたたえています。
アーマッド・ジャマル(Ahmad Jamal)風のフックやランも取り入れており、ガーランドらしい奔放かつ洗練されたソロが特徴です。
アルバム全体のプログラムではアップテンポのナンバーとバラードが交互に並べられ、聴き手を飽きさせない作りとなっています[5]。

収録曲は「C-Jam Blues(Ellington)」や「Willow Weep for Me」など名曲カバーが中心で、自作曲「Hey Now」も収録。
ポール・チェンバース(Paul Chambers)のボウイングによるベースソロや、Art Taylorのダイナミックでキネティックなドラムも重要な魅力です[1]。

制作時のエピソード

本作の録音はマイルス・デイヴィス・クインテットのツアーやPrestigeとの契約の都合で複数日に分かれたものの、いずれのテイクも質が高くトリオとしての円熟が感じられます。
ガーランド自身はMiles Davisグループと並行してPrestigeにリーダー作を提供しており、同時期のガーランドの多忙でクリエイティブな活動の一端を示しています[5]。

参加ミュージシャン

  • レッド・ガーランド(Red Garland) - ピアノ:本作のリーダーであり、柔らかさとダイナミズムを兼ね備えた演奏が特徴的。
  • ポール・チェンバース(Paul Chambers) - ベース:Miles Davis Quintetでも活躍した技巧派ベーシストで、本作では旋律的なソロも見せる。
  • アート・テイラー(Art Taylor) - ドラムス:洗練されたスウィングとリズムでトリオを支えます。

トラック・リスト

Side 1

  1. C-ジャム・ブルース(C-Jam Blues) - 8:21
  2. ゴーン・アゲイン(Gone Again) - 6:46
  3. ウィル・ユー・スティル・ビー・マイン?(Will You Still Be Mine?) - 4:43

Side 2

  1. 柳よ泣いておくれ(Willow Weep for Me) - 9:35
  2. ホワット・キャン・アイ・セイ・アフター・アイ・セイ・アイム・ソリー(What Can I Say After I Say I'm Sorry) - 7:13 ※注1
  3. ヘイ・ナウ(Hey Now) - 3:41

※注1:一部の日本盤や再発盤、または配信サービスなどでは「What Can I Say Dear?」と短縮形あるいは誤表記で収録されています。

発表時の反響

リリース当時から高い評価を受けており、今日ではピアノ・トリオ作品として名盤の一つに数えられています。
AllMusicのレビューでは「ピアノトリオのスタイルが確立し、ガーランドが現代ジャズ・ピアノの尊敬すべき地位を築いた作品」とされ、「ソウル・ジャズやブーガルーとは異なる“スイングするグルーヴ”」を称賛されています[2]。

特筆すべき点

  • スタンダード曲とオリジナル曲をバランスよく配置し、構成が巧み[1]。
  • トリオとしての絶妙な呼吸と一体感、ミュージシャン同士の高度な音楽的コミュニケーション[3]。
  • ガーランド独自のピアノ・タッチとスウィング感は、後のピアニストやリスナーに大きな影響を与え続けている[6]。

『Groovy』は、ジャズ・ピアノトリオの魅力を凝縮した名作として、今なお多くのファンから愛され続けています[5]。

アーティスト:The Red Garland Trio Paul Chambers Art Taylor
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  1. https://www.jazzwax.com/2024/04/red-garland-groovy-1956-57.html
  2. https://en.wikipedia.org/wiki/Groovy_(album)
  3. https://ontherecord.co/2021/07/27/red-garland-trio-groovy/
  4. https://note.com/zep4/n/nd28160c47a5f
  5. https://www.soulandjazzandfunk.com/reviews/red-garland-trio-groovy-craft-recordings/
  6. https://concord.com/artist/red-garland/
  7. https://note.com/hsysblog/n/n5ca0888e6add
  8. https://jazzfan.jp/?p=7422
  9. https://londonjazzcollector.wordpress.com/2013/07/12/red-garland-groovy-1956-7-uk-esquire/
  10. https://downbeat.com/microsites/prestige/stars-review-redgarland-groovy.html
  11. http://toppe2.web.fc2.com/Red_Garland/Groovy.html
  12. https://www.youtube.com/watch?v=AZiTCEc9LVY
  13. https://emilyspringer.substack.com/p/day-29-groovy-red-garland-trio
  14. https://vmatsuwa.cocolog-nifty.com/piano/2014/01/red-garlandgroo.html
  15. https://www.youtube.com/watch?v=Lg2NgcdyDoU
  16. https://www.avidgroup.co.uk/acatalog/info_AMSC1280.html
  17. https://aoki.sub.jp/musician_g_r_red_garland.html
  18. http://modernjazznavigator.a.la9.jp/groove/rgf1.htm
  19. https://www.jazzdisco.org/red-garland/discography/
  20. https://ameblo.jp/1961vanguard/entry-10428315645.html
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