AC/DC『悪魔の招待状』

『For Those About to Rock We Salute You』(邦題:悪魔の招待状)は、AC/DCが1981年に発表した8枚目のスタジオアルバムです。
このアルバムは、バンドの音楽性とサウンドの特徴を如実に表現しており、AC/DCの代表作の一つとして高く評価されています。
『For Those About to Rock We Salute You』(悪魔の招待状)のコンセプトと音楽性
『For Those About to Rock』は、AC/DCの代表作『Back in Black』(バック・イン・ブラック)の後継アルバムとして制作されました。
タイトルトラックは、ローマの剣闘士から着想を得ており、ファンへの敬意を表現しています[8]。
音楽的には、AC/DCの特徴であるハードロックサウンドを継承しつつ、より洗練された制作アプローチが取られました。
アルバムには、ミッドテンポのロッカーから、ブルージーなリフ、技巧的なソロまで、多様な楽曲が収録されています[9]。
音楽性とサウンドの特徴
このアルバムは、AC/DCの特徴的なサウンドをさらに洗練させた作品として知られています。以下のような特徴が挙げられます:
- ヘヴィなギターリフ:アンガス・ヤングとマルコム・ヤングによる力強いギターリフが全編を通して印象的です。
特にアンガス・ヤングのSGギターから放たれる粒の粗い歪んだ音色が特徴的です[6]。 - 爆発的なドラムビート:フィル・ラッドによる力強いドラムプレイがリズムセクションを支えています。
- ブライアン・ジョンソンの力強いヴォーカル:前作『Back in Black』から引き続き、ジョンソンの特徴的な歌声がアルバム全体を通して際立っています[7]。
- ミドルテンポのブギーロック:AC/DCらしさを象徴するミドルテンポの楽曲が多く収録されています[6]。
- 大砲の音の使用:タイトル曲「For Those About to Rock (We Salute You)」では、曲の後半で実際の大砲の音がフィーチャーされており、ライブでも本物の大砲を使用するという演出が行われています[2]。
これは、チャールズ皇太子とダイアナ妃の結婚式で鳴り響いた大砲から着想を得たものだと言われています[8]。
制作時のエピソード
- プロデューサー:前作『Back in Black』に引き続き、ロバート・マット・ランジがプロデュースを担当しました[3]。
バンドメンバーは、ラングの遅い制作ペースにイライラを募らせました。
アンガス・ヤングは「我々は常に準備万端で臨むのに、ラングは本当にゆっくりしていた」と後に語っています[10]。 - 録音場所:アルバムは1981年にパリのEMIのPathé Marconiスタジオで始まりました録音されました[2]。
- タイトルの由来:アルバムおよび冒頭の楽曲のタイトルは、古代ローマの剣闘士に関する書籍『For Those About to Die We Salute You』が元になっています[2]。
- 大砲の使用:タイトル曲では実際に大砲の音を使用しており、ライブでも本物の大砲を使用するという演出が行われました。
これは、アリーナクラスのアーティストならではの予算の大きさを示しています[3]。
参加ミュージシャン
アルバムには、以下のメンバーが参加しました:
- ブライアン・ジョンソン(Brian Johnson):ボーカル
- アンガス・ヤング(Angus Young):リードギター
- マルコム・ヤング(Malcolm Young):リズムギター
- クリフ・ウィリアムス(Cliff Williams):ベース
- フィル・ラッド(Phil Rudd):ドラムス
トラック・リスト
Side 1
- 悪魔の招待状(For Those About to Rock (We Salute You)) - 5:44
- フィンガー・オン・ユー(Put the Finger on You) - 3:25
- ゲット・イット・アップ(Let's Get It Up) - 3:54
- 悪魔の一滴(Inject the Venom) - 3:30
- スノウボール(Snowballed) - 3:23
Side 2
- エヴィル・ウォークス(Evil Walks) - 4:23
- C.O.D.(C.O.D.) - 3:19
- 無法地帯(Breaking the Rules) - 4:23
- 長いナイフの夜(Night of the Long Knives) - 3:25
- 殺しの呪文(Spellbound) - 4:39
発表時の反響
『For Those About to Rock We Salute You』は、発売直後から大きな反響を呼びました:
- チャート成績:AC/DCのアルバムとしては初めて、全米チャートで1位を獲得しました[2]。
- セールス:前作『Back in Black』ほどのロングセラーとはならなかったものの、アメリカだけで400万枚以上を売り上げる大ヒットとなりました[2]。
- シングル:第1弾シングル「Let's Get It Up」は全英13位・全米44位、第2弾シングル「For Those About to Rock (We Salute You)」は全英15位に達しました[2]。

特筆すべき点
- ロックアンセムの誕生:タイトル曲「For Those About to Rock (We Salute You)」は、静かな始まりから壮大なロックアンセムへと展開する楽曲構成が特徴的で、バンドの代表曲の一つとなりました[6]。
タイトル曲「For Those About to Rock (We Salute You)」は、英国の詩人ロバート・グレーヴスの作品から着想を得ています[8]。 - 一貫したスタイル:AC/DCらしさを貫いたアルバム構成は、ファンに安心感を与えると同時に、バンドの音楽性の確立を示しています[6]。
- 前作からの進化:前作『Back in Black』の成功を受けて制作されたこのアルバムは、そのエネルギーとグローリーを引き継ぎつつ、さらにサウンドを洗練させています[7]。
- ライブパフォーマンス:タイトル曲は、ライブでの大砲の使用という演出と相まって、バンドの代表的なパフォーマンスの一つとなりました。
定番のエンディング曲となり、実際に大砲を舞台上で使用するパフォーマンスで知られています[8]。 - 長期的な評価:発売から40年以上経った現在でも、AC/DCの代表作の一つとして高く評価され続けています。
『For Those About to Rock We Salute You』は、AC/DCの音楽性とパフォーマンスの特徴を凝縮した作品として、バンドの歴史に重要な位置を占めています。
大砲の音を使用するという大胆な演出や、タイトル曲のロックアンセムとしての成功は、バンドの創造性と音楽的な野心を示すものとなりました。
このアルバムは、AC/DCがハードロックの代表的なバンドとしての地位を確立する上で重要な役割を果たし、今なお多くのファンに愛され続けています。
Citations:
[1] https://moimoi-days.com/ac-dc-all-album-2/
[2] https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%82%AA%E9%AD%94%E3%81%AE%E6%8B%9B%E5%BE%85%E7%8A%B6_(%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%A0)
[3] https://moimoi-days.com/ac-dc-for-those-about-to-rock-we-salute-you/
[4] https://plaza.rakuten.co.jp/ojinami/diary/202207200000/
[5] https://note.com/maco3000/n/n1ca2a82419ff
[6] http://rockcollector.blog31.fc2.com/blog-entry-2878.html
[7] https://monumental-movement.jp/ACDC-For-Those-About-To-Rock-We-Salute-You/
[8] https://ultimateclassicrock.com/ac-dc-for-those-about-to-rock-song/
[9] https://loudwire.com/acdc-for-those-about-to-rock-we-salute-you-album-anniversary/
[10] https://ultimateclassicrock.com/acdc-for-those-about-to-rock/



