マーク=アーモンド『アザー・ピープルズ・ルーム』

1978年にリリースされたMark-Almond(マーク=アーモンド)のアルバム『Other Peoples Rooms』(アザー・ピープルズ・ルーム)は、英国出身のJon Mark(ジョン・マーク)とJohnny Almond(ジョニー・アーモンド)によるユニット、マーク=アーモンドの代表作の一つです。本作は彼らの都会的で洗練された音楽性が極まった作品として、多くの音楽ファンや評論家から高い評価を受けてきました。
『アザー・ピープルズ・ルーム』のコンセプトと音楽性
『アザー・ピープルズ・ルーム』の最大の特徴は、ジャズ、ポップス、AOR、フュージョン、ブルースなどさまざまな要素が絶妙に融合している点です。以前はフォーキーなテイストが前面に出ていたが、本作はより“都会的でジャジー”なサウンドに進化しています。ジョン・マークの柔らかなヴォーカルとアコースティック・ギターを中心に、ジョニー・アーモンドのサックスやフルートがメロウな彩りを加えます。緻密なアレンジと高い演奏力が際立ち、シルキーでアンニュイ、上質な大人向けのポップス、いわゆる「AOR」として高く評価されています[1]。
アルバム全体に漂う空気感は「シティポップ」にも通じ、「The City」「Girl On Table 4」などはマイケル・フランクスやスティーリー・ダン、ボズ・スキャッグスとも比較される滑らかさと透明感を持っています[3]。
サウンドの特徴
プロデューサーはAOR/フュージョンの名手、トミー・リピューマ(Tommy LiPuma)。アレンジャーはクラウス・オガーマン、エンジニアはアル・シュミットという豪華な布陣で制作。「ニューヨーク・リズム・セクション」と呼ばれる最高峰のスタジオ・ミュージシャンたちが参加し、都会的で洗練されたリズムとグルーヴ、繊細なエレピや流麗なストリングスが印象的です[2]。
参加ミュージシャン
- Jon Mark(ジョン・マーク):ヴォーカル、ギター
- Johnny Almond(ジョニー・アーモンド):サックス、フルート
- Will Lee(ウィル・リー):ベース
- Steve Gadd(スティーヴ・ガッド):ドラム
- John Tropea(ジョン・トロペイ):ギター
- Leon Pendarvis(レオン・ペンダーヴィス):ピアノ、フェンダー・ローズ
- Ralph MacDonald(ラルフ・マクドナルド):パーカッション
- Larry Williams(ラリー・ウィリアムズ):シンセサイザー
- Jerry Hey(ジェリー・ヘイ):フリューゲルホルン
- アレンジ:Claus Ogerman(クラウス・オガーマン)
- プロデューサー:Tommy LiPuma(トミー・リピューマ)
- エンジニア&ミキサー:Al Schmitt(アル・シュミット)
この顔ぶれは当時ニューヨークを代表する名手ばかりで、その完成度の高さは折り紙付きです[5]。
収録曲と楽曲の内容
Side 1
- The City
- Girl On Table 4
- You Look Just Like A Girl Again
- Other Peoples Rooms
Side 2
- Lonely People
- Just A Friend
- Then I Have You
- Vivaldi’s Song
「The City」は穏やかでラグジュアリーな都会の夜を思わせる冒頭曲であり、ジョン・マークの甘い歌声とアーモンドのサックスが絶妙に絡みます。「Lonely People」ではスティーヴ・ガッドとウィル・リーのインタープレイが聴きごたえあり。「Vivaldi’s Song」ではマイケル・フランクス独特のメロディセンスも加わります[5]。
制作時のエピソード
本作は、名プロデューサー、トミー・リピューマが中心となり、マイケル・フランクス『Sleeping Gypsy』と同じリズム・セクションで録音されています。リピューマのお気に入りのミュージシャンたちを起用し、ソフィスティケートされたAORサウンドを目指す姿勢が明確です。また、ストリングス・アレンジもクラウス・オガーマンによるもので、分厚くも透明感のある音世界が展開されています[1]。
発表時の反響と特筆すべき点
北米を中心に一定の成功を収め、ビルボードアルバムチャートでも最高32位を記録。都会的で洗練されたサウンドが「ひと味違うAOR」として通好みのファンから支持されました。一方商業的な大ヒットではありませんでしたが、その後のAORシーンやシティ・ポップにも影響を与えた作品とされています。また、同年リリースのマイケル・フランクスとの味わいの違いや、盟友Stuffとの“兄弟アルバム”と評されることもある重要作です[6]。

まとめ
『アザー・ピープルズ・ルーム』は、イギリス人アーティストの感性とアメリカの洗練されたスタジオワークが高レベルで融合した名盤です。和やかな空気と切なさが同居し、聴くほどに味わいを増す奥深い一枚。都会的でクールな夜のBGMとして、またAOR/シティ・ポップ好き、フュージョンファンにも薦めたいアルバムです。
- https://ameblo.jp/rocknluck/entry-10613215345.html
- https://tnfsagaworld.com/sagaworld-remaster-cd-review/mark-almond-othe-peoples-room/
- https://ukvibe.org/album_reviews/mark-almond/
- https://www.sessiondays.com/2022/09/1978-mark-almond-other-peoples-rooms/
- https://forum.amcorner.com/threads/aotw-mark-almond-other-peoples-rooms-sp-730.4695/
- https://www.elemental-music.com/classic-pop-rock/2320-mark-almond-other-peoples-rooms-mini-lp-papersleeve-cd-replica-8435395500897.html
- https://warmbreeze.jp/music/mark-almond-other-peoples-rooms
- https://forum.amcorner.com/threads/mark-almond-other-peoples-rooms-sp-730.8657/
- https://diskunion.net/rock/ct/detail/1008937037
- https://www.jazzmusicarchives.com/album/mark-almond-band/other-peoples-rooms
- https://whc.unesco.org/uploads/nominations/1423rev.pdf
- https://en.wikipedia.org/wiki/Mark-Almond
- https://ticro.com/products/m00006108
- https://diskunion.net/rock/ct/detail/DI170623-007
- https://sussex.figshare.com/ndownloader/files/41125373
- https://paraisorecords.com/?pid=118193395
- https://www.allmusic.com/album/other-peoples-rooms-mw0000481037
- https://www.jazzmessengers.com/en/70093/other-peoples-rooms-mini-lp-gatefold-replica


