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バックエイカー『まぼろしの朝』

バックエイカー『まぼろしの朝』
バックエイカー(Buckacre)『まぼろしの朝』(Morning Comes)

Buckacre(バックエイカー)のアルバム『Morning Comes』(邦題:まぼろしの朝)は、1976年にリリースされたカントリーロックアルバムです。このアルバムは、1970年代のウエストコーストサウンドの要素を取り入れた、魅力的な作品として知られています。

『Morning Comes』(まぼろしの朝)のコンセプト

『まぼろしの朝』は1976年にリリースされたバックエイカーのデビュー・アルバムで、アメリカ中西部の素朴な日常や人生の機微、愛や別れといった普遍的なテーマを、爽やかで開放的なカントリーロック・サウンドで表現しています。タイトルが象徴するように、「夜明け=新たな始まり」という希望や再生のイメージが全体を貫いており、リスナーに前向きな気持ちや郷愁、心の安らぎを呼び起こします。

音楽性・サウンドの特徴

  • ジャンル: カントリーロック、ウェストコースト・ロック、ポップロック
  • サウンドの特徴:
    • アコースティックとエレクトリックギターの繊細なアンサンブル
    • ペダルスティールやスライドギターによるカントリー色
    • メンバー全員によるコーラスワークと爽やかなハーモニー
    • 1970年代初期のEaglesやPoco、Americaといったウェストコースト系バンドの影響を感じさせる、温かみのある音作り
    • 洗練されたメロディと、リラックスした雰囲気を持つリズムセクション

本作のプロデューサーはグリン・ジョンズ(Glyn Johns)で、彼の手腕によって音の抜けやバランス感覚、ボーカルの立体感など、英国録音ならではの上質なサウンドが実現しています。

トラック・リスト

Side 1

  1. Love Never Lasts Forever - 3:28
  2. Red Wine - 4:16
  3. Dreams Of Flying - 3:01
  4. Older Lovers - 3:27
  5. Don't Let It Slip Away - 3:21

Side 2

  1. Out Of Touch - 3:45
  2. Bound To Be Blue - 2:58
  3. Just Another Night - 2:56
  4. Dance Around The Campfire - 4:23
  5. Morning Comes - 4:22

参加ミュージシャン

  • アラン・タッカー(Alan Thacker):アコースティック&エレクトリックギター、スライドギター、ボーカル
  • レス・ロックリッジ(Les Lockridge):アコースティック&エレクトリックギター、ボーカル
  • ダレル・データ(Darrell Data):ペダルスティールギター、アコースティック&エレクトリックギター、ボーカル
  • ディック・ハリー(Dick Halley):ベース、ボーカル
  • ディック・ヴェルッキ(Dick Verucchi):ドラム、パーカッション

グリン・ジョンズ(Glyn Johns)のプロデュースのもと、イギリス・ロンドンで録音され、アメリカ的なルーツと英国的な音響美が融合した作品となっています。

制作時のエピソード

  • バックエイカーはイリノイ州の田舎町出身で、地元のライブハウスを中心に活動していた新進気鋭のバンドでした。
  • デビュー作でありながら、グリン・ジョンズという大物プロデューサーを迎え、ロンドンでの録音が実現。これによりバンドのサウンドに洗練と国際性が加わりました。
  • メンバー全員が作曲・ボーカルを分担し、バンドとしての一体感と多様性を両立させています。

発表時の反響

  • アメリカではカントリーロックの隆盛期にあたり、音楽評論家からは「Eaglesの初期作に通じる良質なウェストコースト・サウンド」と高く評価されました。
  • 一方で大ヒットには至らず、“知る人ぞ知るカントリーロックの名盤”としてコアなファン層に支持され続けています。
  • イギリス録音やグリン・ジョンズのプロデュースも話題となり、音楽ファンや評論家の間で再評価が進みました。

特筆すべきこと・後世への影響

  • バックエイカーは本作を含め2枚のアルバムを残し、短命ながらもアメリカン・ルーツロックの一つの到達点を示しました。
  • 『Morning Comes』はカントリーロックの名盤として現在も再評価されており、アナログ盤やリイシューCDがコレクターズアイテムとなっています。
  • メンバーの演奏技術やコーラスワークは、後のオルタナカントリーやアメリカーナ系バンドにも影響を与えました。

『Morning Comes』は、アメリカ中西部の空気感と1970年代ウェストコーストの洗練を併せ持つ、カントリーロックの隠れた名作です。グリン・ジョンズのプロデュース、バンドの多彩な楽器編成とコーラス、そして瑞々しい楽曲群は今なお色褪せず、多くの音楽ファンに支持されています。

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