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オーリアンズ『夢のさまよい』

オーリアンズ『夢のさまよい』
オーリアンズ(Orleans)『夢のさまよい』(Waking and Dreaming)

Orleans(オーリアンズ)の4枚目のスタジオアルバム『Waking and Dreaming』(邦題:夢のさまよい)は、1976年8月にAsylum Recordsからリリースされました[1][3]。このアルバムは、ソフトロックとR&Bの要素を融合させた独特のサウンドを特徴としています[14]。

『夢のさまよい』の音楽性:ツインドラムがもたらした深み

『Waking and Dreaming』は、オーリアンズの持ち味である爽やかなコーラスワークと、グルーヴ感のある演奏が際立つ作品となっています[16]。特筆すべきは、このアルバムからドラマーのジェリー・マロッタが加入し、ウェルズ・ケリーとのツインドラム体制となったことです。これにより、豊かなリズムセクションが生まれ、バンドのサウンドに新たな深みが加わりました[16]。

アルバムの楽曲は、メロウなバラードから骨太なロック調の曲まで、多彩な音楽性を示しています。例えば、オープニング曲「Reach」はグルーヴ感溢れる楽曲で、ジョン・ホールのギターワークと3人のメンバーによるハーモニーが印象的です[16]。一方、「What I Need」はサザンロック的な要素を含んだアーシーな楽曲となっています[16]。

参加ミュージシャンと制作

アルバムの制作には、以下のメンバーが参加しました[3]:

オーリアンズ

  • ジョン・ホール(John Hall):ギター、ボーカル
  • ラリー・ホッペン(Larry Hoppen):キーボード、ギター、ボーカル
  • ランス・ホッペン(Lance Hoppen):ベース、バックボーカル
  • ウェルズ・ケリー(Wells Kelly):ドラムス、キーボード、バックボーカル
  • ジェリー・マロッタ(Jerry Marotta):ドラムス

ゲスト・ミュージシャン

  • リンダ・ロンシュタット(Linda Ronstadt):バックボーカル(1-3)
  • ブルー・ミッチェル(Blue Mitchell):トランペット(2-3)
  • マイケル・ブレッカー(Michael Brecker):サックス(2-5)

また、「If I Don't Have You」では、リンダ・ロンシュタット(Linda Ronstadt)がバックコーラスで参加しています[16]。

プロデューサーはチャック・プロトキン(Chuck Plotkin)が務め、エンジニアにはグレッグ・ラダニー(Greg Ladanyi)とヴァル・ギャレイ(Val Garay)が参加しました[3]。

トラック・リスト

Side 1

  1. 果てしのない夢(REACH) - 4:20
  2. ホワット・アイ・ニード(WHAT I NEED) - 4:42
  3. イフ・ドント・ハヴ・ユー(IF I DON'T HAVE YOU) - 4:03
  4. 夢のさまよい(WAKING AND DREAMING) - 6:20
  5. セイルス(SAILS) - 2:06

Side 2

  1. スティル・ザ・ワン(STILL THE ONE) - 3:53
  2. バム(THE BUM) - 2:31
  3. ゴールデン・ステイト(GOLDEN STATE) - 3:38
  4. パス(THE PATH) - 3:52
  5. 春の風(SPRING FEVER) - 4:10

『スティル・ザ・ワン』のヒットと衝撃のジャケット写真

『Waking and Dreaming』は、リリース後にBillboardのTop LPs & Tapeチャートで30位を記録し、商業的にも成功を収めました[1]。特に、シングル「Still the One」は大ヒットとなり、Billboard Hot 100チャートで5位を記録しました[25]。この曲は、長期的な関係性をテーマにした珍しい楽曲として注目を集めました[25]。

一方で、アルバムジャケットは物議を醸しました。5人の男性メンバーが上半身裸で写っているこのジャケットは、「史上最も失敗したセクシーなアルバムカバー」の1つとして批評家から酷評されています[4][13]。

エピソードと影響

「Still the One」の作曲に関しては興味深いエピソードがあります。作詞者のジョアンナ・ホール(Johanna Hall・ジョン・ホールの妻)が、長続きする関係についての曲がないことに気づき、洗濯中にナプキンに歌詞を書いたとされています。それをジョン・ホールに渡すと、わずか15分で曲を完成させたそうです[25]。

このアルバムは、オーリアンズの音楽性が最も表れた作品の1つとして評価されていますが、同時にバンド内の音楽性の違いが顕在化するきっかけともなりました。結果として、このアルバムを最後にリーダーのジョン・ホールがバンドを脱退することになります[16]。

『Waking and Dreaming』は、70年代中期のアメリカンポップロックを代表する作品の1つとして、今でも多くの音楽ファンに愛され続けています。そのメロディアスな楽曲と洗練されたハーモニー、そして時代を象徴するサウンドは、当時のポップミュージックシーンに大きな影響を与えました。

Citations:
[1] https://en.wikipedia.org/wiki/Waking_and_Dreaming
[2] https://en.wikipedia.org/wiki/Orleans_(band)
[3] https://www.sessiondays.com/2018/08/1976-orleans-waking-and-dreaming/
[4] https://www.thevinyldistrict.com/storefront/graded-on-a-curve-orleans-waking-and-dreaming/
[5] https://albumartexchange.com/covers/598529-waking-and-dreaming
[6] https://orleansonline.net/larrys-story/
[7] https://www.youtube.com/watch?v=CTJGNAOD86Y
[8] https://music.youtube.com/browse/MPREb_pNShupseU28
[9] https://y240.exblog.jp/31790901/
[10] https://www.reddit.com/r/LetsTalkMusic/comments/arwwmq/lets_talk_dream_themed_albums/
[11] https://au.rollingstone.com/music/music-lists/-64552/orleans-waking-and-dreaming-64586/
[12] https://www.allmusic.com/album/let-there-be-music-waking-and-dreaming-mw0000223140
[13] https://www.thevinyldistrict.com/storefront/graded-on-a-curve-orleans-waking-and-dreaming/
[14] https://www.rhino.com/aod/waking-and-dreaming-orleans-1
[15] https://www.reddit.com/r/audiophilemusic/comments/wvrboz/still_the_one_orleans_the_sound_of_1976_in_a/
[16] https://note.com/yuuichi2400/n/nc6caac421699
[17] https://recordsgeek.com/products/orleans-waking-and-dreaming
[18] https://www.allmusic.com/album/waking-and-dreaming-mw0000851029
[19] https://en.wikipedia.org/wiki/Orleans_(band)
[20] https://orleansonline.net/about-us/
[21] https://www.discogs.com/release/5980618-Orleans-Waking-And-Dreaming
[22] https://www.youtube.com/watch?v=RHkqiRv5-_A
[23] https://open.spotify.com/intl-ja/track/7CpX0zGbzQnfMI7gOMqBrI
[24] https://www.discogs.com/release/1013500-Orleans-Waking-And-Dreaming
[25] https://www.sessiondays.com/2018/08/1976-orleans-still-the-one-us5/
[26] https://open.spotify.com/track/3AnV3SeNYBXb05xNsT6qnL
[27] https://www.sessiondays.com/2018/08/1976-orleans-waking-and-dreaming/

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