ボビー・コールドウェル『ロマンティック・キャット』

1980年にリリースされたBobby Caldwell(ボビー・コールドウェル)の2ndアルバム『Cat in the Hat』(邦題:ロマンティック・キャット)は、AOR(Adult Oriented Rock)やブルー・アイド・ソウルの名盤として高く評価されています。
『Cat in the Hat』(ロマンティック・キャット)のコンセプトと背景
前作『Bobby Caldwell』(邦題:風のシルエット)の成功を受け、より洗練されたサウンドと幅広い音楽性を追求した作品であり、ソウル、ジャズ、ポップ、ファンクの要素が絶妙にブレンドされています[1][2][3]。
このアルバムのコンセプトは「都会的な洗練」と「多層的な音楽の融合」。ボビー自身が多くの楽器を演奏し、アレンジやプロデュースにも深く関与。自身の音楽的ルーツと最新のトレンドを巧みに融合させ、リスナーに心地よい余韻と深い感動を与える作品となっています[1][4]。
音楽性・サウンドの特徴
- ソウルフルなヴォーカルと多彩なアレンジ
ボビー・コールドウェルの柔らかくも力強いヴォーカルが全編を通じて際立ちます。AOR的な洗練、ジャズのしなやかさ、ソウルの温かみ、ファンクのグルーヴが絶妙に絡み合い、都会的でありながらも温もりのあるサウンドが特徴です[1][2][5]。 - 印象的な楽曲例
- 「Coming Down From Love」:Steely DanやDoobie Brothersを彷彿とさせるパワフルなピアノ・ファンクで幕を開け、アルバム全体の方向性を示します。
- 「Wrong Or Right」:Ned DohenyのようなAORリズムとソウルフルなヴォーカル。
- 「To Know What You've Got」:ギターが印象的なソウル・バラード。
- 「Open Your Eyes」:後にJ DillaがCommonの「The Light」でサンプリングし、現代R&B/ヒップホップにも多大な影響を与えた名曲[1][2][3]。
- 「Mother Of Creation」:ファンキーなピアノとホーン、ゴスペル的要素も感じさせる楽曲。
- アレンジとサウンドメイキング
ストリングスやホーン、ソウルフルなコーラスワークが随所に散りばめられており、全体的に温かく包み込むような音像。ディスコの要素も軽く取り入れつつ、Bobbyの多重録音によるハーモニーや、繊細なコード進行がアルバムの奥行きを生んでいます[1][2][5]。
制作時のエピソード
ボビー・コールドウェルは本作で、ヴォーカルだけでなくギター、ベース、ドラム、キーボード、ヴィブラフォンなど多くの楽器を自ら演奏。プロデューサーとしても参加し、サウンドの細部までこだわり抜いて制作されました[6][7]。
また、「Open Your Eyes」は、後年ヒップホップやR&Bアーティストにサンプリングされるなど、時代を超えて影響を与え続けています。Commonの「The Light」でのサンプリングは特に有名で、J Dillaのプロダクションによって再評価されました[1][2][3]。
参加ミュージシャン
| パート | ミュージシャン名 |
|---|---|
| ヴォーカル/ギター/ベース/ドラム/キーボード/ヴィブラフォン | Bobby Caldwell |
| ベース | George "Chocolate" Perry, John Paulus |
| ドラム | Andy Newmark, Ed Greene, Harold Seay, Joe Galdo |
| キーボード/シンセサイザー | Bruce Malament |
| ホーンアレンジ | Mike Lewis |
| サックス | Mark Colby, Mike Lewis, Chris Colclessor |
| トロンボーン | James Marshall |
| トランペット/フリューゲルホルン | Hollis Burridge, Jeffrey Kievit |
| クラリネット | Gary Lindsay |
| フレンチホルン | Jerry Peel |
| エンジニア | Don Gehman, Steve Kimball |
| プロデューサー | Bobby Caldwell, Steve Kimball |
| [6][7] |
発表時の反響
- 評価と人気
前作ほどの商業的インパクトはなかったものの、音楽的完成度の高さや洗練されたサウンドでAORファンや音楽評論家から高い評価を得ました。特に日本では「Mr. AOR」としての地位を確立し、根強い人気を誇ります[1][2][3]。 - 現代への影響
「Open Your Eyes」がサンプリングされたことで、ヒップホップ/R&Bリスナーにも再発見され、DweleやKendrick Lamarなど現代アーティストにも影響を与えています[1][2][3]。

特筆すべきこと
- ジャンル横断的な影響力
ソウル、AOR、ジャズ、ファンク、ディスコなど多様なジャンルを横断するサウンドは、時代や国境を越えて愛されています。 - アーティストとしての多才さ
ボーカルだけでなく、作曲、演奏、プロデュースまで一手に担うBobby Caldwellのマルチな才能が存分に発揮された作品です[6][7]。 - サンプリング文化への貢献
「Open Your Eyes」は、ヒップホップ/R&Bのサンプリングソースとしても名高く、音楽史に新たな価値をもたらしました[1][2][3]。
『ロマンティック・キャット』は、ボビー・コールドウェルの音楽的探究心と多才さ、そして時代を超えて響く普遍的な魅力を体現した傑作です。AORやソウル、現代R&Bのファンにとっても必聴の一枚と言えるでしょう。
Citations:
- https://wordandsound.net/release/145204-bewith159lp-Bobby-Caldwell-Cat-In-The-Hat-LP
- https://whitenoiserecords.org/products/bobby-caldwell-cat-in-the-hat
- https://getondown.com/products/cat-in-the-hat-lp
- https://note.com/yuuichi2400/n/nd731ebabf607
- https://www.bewithrecords.com/products/bobby-caldwell-cat-in-the-hat-lp
- https://www.youtube.com/watch?v=SwZFPw52rQs
- https://www.discogs.com/release/1663145-Bobby-Caldwell-Cat-In-The-Hat
- http://758ongakudohonpo.blog.fc2.com/blog-entry-232.html
- http://skyhighmw.blog112.fc2.com/blog-entry-46.html?all
- http://badcatrecords.com/CALDWELL.htm
- https://magazine.waxpoetics.com/article/bobby-caldwell-soul-silhouette/
- https://en.wikipedia.org/wiki/Bobby_Caldwell_(album)
- https://www.last.fm/music/Bobby+Caldwell/+albums
- https://peoplesgdarchive.org/item/7263/bobby-caldwell-album-cover
- https://spindizzyrecords.com/products/bobby-caldwell-cat-in-the-hat-2023-reissue-lp-vinyl-sep-22
- https://www.discogs.com/release/7235224-Bobby-Caldwell-Cat-In-The-Hat
- https://albumartexchange.com/covers/95385-cat-in-the-hat
- https://www.jazzmessengers.com/en/98544/bobby-caldwell/catinthehat-limitededition-
- https://cromulentrecords.com/products/bobby-caldwell-cat-in-the-hat-lp-pre-order
- https://tower.jp/item/388391



