ジョー・ジャクソン『ナイト・アンド・デイ』

Joe Jackson(ジョー・ジャクソン)の1982年発表のアルバム『Night and Day』(ナイト・アンド・デイ)は、彼のキャリアにおける重要な転換点となった作品です。
コンセプトと音楽性
このアルバムは、ジャクソンがニューヨーク市に移住した経験をもとに制作されました[1][4]。
タイトルはコール・ポーターへのオマージュであり、洗練された都会的なサウンドを目指しています[12]。
ニューウェイブからソフィスティ・ポップへの移行を示す作品でもあります[12]。
音楽的には、ラテン音楽、ジャズ、クラシカルな要素を取り入れた多彩な構成となっています[1][4]。
特にサルサ音楽の影響が強く、ポリリズミックな打楽器の使用が特徴的です[10]。
ギターを使用せず、ピアノやシンセサイザーを中心とした独特のサウンドスケープを作り出しています[2][5]。
制作エピソード
ジャクソンは、ニューヨークのラテン音楽クラブに通い、サルサ音楽に没頭しました[10]。
彼はティト・プエンテやエディ・パルミエリなどのアーティストに影響を受け、新しい音楽的方向性を模索しました[10]。
アルバムは、ニューヨークのブルー・ロック・スタジオで録音されました[2][11]。
ジャクソン自身がほとんどの楽器を演奏し、プロデュースも手がけています[2][11]。
参加ミュージシャン
主要なバンドメンバーは以下の通りです[2][8]:
- ジョー・ジャクソン(Joe Jackson):ピアノ、キーボード、シンセサイザー、サックス、ヴァイブラフォン、リードボーカル
- グラハム・メイビー(Graham Maby):ベース、ボーカル、パーカッション
- ラリー・トルフリー(Larry Tolfree):ドラムス、ティンバレス、パーカッション
- スー・ハジョポウロス(Sue Hadjopoulos):パーカッション、フルート、ボーカル

アルバムの構成と特筆すべき楽曲
アルバムは「Night Side」と「Day Side」の2部構成になっています[5]。
「Night Side」はリズミカルな曲が中心で、ニューヨークの夜の雰囲気を表現しています[8]。
Side 1(Night Side)
- アナザー・ワールド(Another World) - 4:00
- チャイナタウン(Chinatown) - 4:08
- テレビ・エイジ(T.V. Age) - 3:45
- ターゲット(Target) - 4:34
- ステッピン・アウト(Steppin' Out) - 4:34
Side 2(Day Side)
- 危険な関係(Breaking Us in Two) - 4:57
- 癌に気をつけろ(Cancer) - 6:06
- リアル・メン(Real Men) - 4:05
- スローな曲をかけてくれ(A Slow Song) - 7:15
特に注目すべき楽曲は以下の通りです:
- 「Steppin' Out」: グラミー賞にノミネートされたヒット曲。ニューヨークの夜のクラブシーンを描写[4][12]。
- 「Breaking Us in Two」: 美しいメロディラインが印象的なバラード[12]。
- 「Real Men」: 当時のゲイカルチャーを暗示的に描いた楽曲[12]。
発表時の反響と評価
『Night and Day』は、ジャクソンの最大のヒット作となりました。
アメリカとイギリスの両国でトップ5入りを果たし、批評家からも高い評価を得ました[4][12]。
当初、ジャクソンのファンの中には彼の音楽的変化に戸惑う声もありましたが、「Steppin' Out」のヒットにより、新たなファン層を獲得することに成功しました[4]。
このアルバムは、ジャクソンが「怒れる若者」のイメージから脱却し、より洗練された音楽家としての地位を確立する契機となりました[4]。

レガシー
『Night and Day』は、ジョー・ジャクソンのキャリアを代表する作品として今も高く評価されています。
2000年には続編『Night and Day II』も発表されました[13]。
アルバムの音楽性は、後のソフィスティ・ポップやアダルト・コンテンポラリーの先駆けとなり、80年代の音楽シーンに大きな影響を与えました。
2016年には、オーディオファイル向けに高品質なアナログリマスター版が発売され、現在も多くのリスナーに愛され続けています[16]。
Citations:
[1] https://ifmyrecordscouldtalk.com/2018/02/15/joe-jackson-shows-maturity-on-night-and-day/
[2] https://www.audiosoundmusic.com/products/joe-jackson-night-and-day
[3] https://artsfuse.org/283390/album-review-mr-joe-jackson-presents-max-champion-in-what-a-racket/
[4] https://ultimateclassicrock.com/joe-jackson-night-and-day/
[5] https://www.discogs.com/release/524555-Joe-Jackson-Night-And-Day
[6] https://thedeletebin.com/2007/12/27/records-i-have-known-night-day-by-joe-jackson/
[7] https://www.popmatters.com/jacksonjoe-night-2495947973.html
[8] https://en.apoplife.nl/joe-jackson-night-and-day/
[9] http://hawkeears.weebly.com/album-reviews/joe-jackson-night-and-day?view=full
[10] https://www.deepercutspodcast.com/2017/11/24/joe-jackson-night-and-day-addendum-steppin-out-of-a-comfort-zone/
[11] https://musicbrainz.org/release/e7ec55d9-cf2c-3d46-925f-a0bad61e8a06
[12] https://en.wikipedia.org/wiki/Night_and_Day_(Joe_Jackson_album)
[13] https://en.wikipedia.org/wiki/Night_and_Day_II
[14] https://tinnitist.com/2023/08/22/classic-album-review-joe-jackson-night-and-day-deluxe-edition/
[15] https://www.discogs.com/ja/release/477274-Joe-Jackson-Night-And-Day
[16] https://www.theabsolutesound.com/articles/night-and-day-rounds-out-interventions-trio-of-aaa-joe-jackson-reissues/



