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マリア・マルダー『スウィート・ハーモニー』

マリア・マルダー『スウィート・ハーモニー』
マリア・マルダー(Maria Muldaur)『スウィート・ハーモニー』(Sweet Harmony)

Maria Muldaur(マリア・マルダー)のアルバム『Sweet Harmony』(スウィート・ハーモニー)は、1976年にリリースされた彼女の3枚目のソロアルバムであり、彼女の音楽的多様性とアーティストとしての成長を示す重要な作品です。
このアルバムは、ジョー・ボイド(Joe Boyd)とレニー・ワロンカー(Lenny Waronker)によってプロデュースされ、リプリーズ・レコードから発売されました[4]。

『スウィート・ハーモニー』のコンセプトと音楽性

『スウィート・ハーモニー』は、そのタイトルが示す通り、調和と感情豊かな表現が中心となる作品です。
アルバムには、スモーキー・ロビンソンの「Sweet Harmony」やニール・セダカの「Sad Eyes」、ケイト・マクギャリグルの「Lying Song」など、多彩な楽曲が収録されています。
この選曲は、マリア・マルダーがジャンルを超えて音楽を探求する姿勢を反映しており、フォーク、ゴスペル、ジャズ、ブルース、カントリーなど、多様なスタイルが融合しています[1][4]。

特にタイトル曲「Sweet Harmony」は、美しいバラードであり、カントリーとゴスペルの要素が組み合わさっています。
一方、「Lying Song」ではニューオーリンズのスピークイージーの雰囲気を再現し、「Rockin' Chair」ではブルースとジャズが融合した哀愁漂うサウンドを展開しています。
このように、多様な音楽スタイルを取り入れた構成がアルバム全体を通じて特徴的です[1][4]。

サウンドの特徴

『スウィート・ハーモニー』では、多彩な楽器編成とアレンジが際立っています。
ギターにはJ.J.ケイルやワディ・ワクテルなど著名なミュージシャンが参加し、ドラムにはアール・パーマーやラス・カンケルが名を連ねています。
また、サックスやクラリネット、トロンボーンなどの管楽器も使用されており、それぞれの楽器が楽曲ごとに異なる雰囲気を演出しています。
さらに、「Sweet Harmony」ではニック・デカロによるストリングアレンジが加わり、アルバムに洗練された響きを与えています[4][11]。

制作時のエピソード

アルバム制作には、多くの才能あるミュージシャンが集結しました。
マルダー自身もこのアルバムで新たな方向性を模索しており、その結果として非常にエクレクティック(折衷的)な作品となりました。
特に注目すべきは彼女のヴォーカル表現であり、それぞれの曲に応じて感情やエネルギーを巧みに使い分けています[1][4]。

参加ミュージシャン

  • マリア・マルダー(Maria Muldaur) - リードボーカル
  • エイモス・ギャレット(Amos Garrett)、デヴィッド・ウィルコックス(David Wilcox)、ケニー・バレル(Kenny Burrell)、ジョン・ガートン(John Girton)、デヴィッド・ニクターン(David Nichtern)、ワディ・ワクテル(Waddy Wachtel) - ギター
  • ケイル(J.J. Cale) - 「Sad Eyes」のエレキギターとスライドギター
  • ビル・ディキンソン(Bill Dickinson)、ウィリー・ウィークス(Willie Weeks)、ラリー・ゲイルズ(Larry Gales)、マイケル・ムーア(Michael Moore) - ベース
  • マイケル・フィネガン(Michael Finnigan)、ジェームズ・ブッカー(James Booker)、ジョー・ハーネル(Joe Harnell)、ビル・ペイン(Bill Payne) - ピアノ
  • ウィリアム・スミス(William Smith) - エレクトリック・ピアノ
  • アール・パーマー(Earl Palmer)、ラス・クンケル(Russ Kunkel)、ゲイリー・マラバー(Gary Mallaber) - ドラムス
  • ヴィクター・フェルドマン(Victor Feldman) - ヴィブラフォン、コンガ、パーカッション
  • マーシャル・ロイヤル(Marshall Royal)、プラス・ジョンソン(Plas Johnson) - テナーサックス
  • サヒブ・シハブ(Sahib Shihab) - バリトンサックス
  • ジョン・ロテラ(John Rotella) - クラリネット
  • ベニー・パウエル(Benny Powell)、ブリット・ウッドマン(Britt Woodman) - トロンボーン
  • ハワード・ジョンソン(Howard Johnson) - チューバ
  • ニック・デカロ(Nick DeCaro) - 「Sweet Harmony」のストリングスアレンジ

トラック・リスト

Side 1

  1. スウィート・ハーモニー(Sweet Harmony) – 4:45
  2. 悲しみの瞳(Sad Eyes) – 4:30
  3. ライジング・ソング(Lying Song) – 4:07
  4. ロッキン・チェア(Rockin' Chair) – 3:42
  5. アイ・キャント・スタンド・イット(I Can't Stand It) – 3:37

Side 2

  1. さよならを言えないで(We Just Couldn't Say Goodbye) – 3:35
  2. バック・バイ・フォール(Back by Fall) – 3:55
  3. ジョン・ザ・ジェネレイター(Jon the Generator) – 3:20
  4. ワイルド・バード(Wild Bird) – 4:45
  5. 巣の中の鷲が動く時(As an Eagle Stirreth in Her Nest) – 4:11

発表時の反響

『スウィート・ハーモニー』はその音楽的完成度にもかかわらず、商業的には大きな成功を収めることはできませんでした。
アルバムはビルボード200で143位に留まり、マリア・マルダーのキャリアにおいて試練の時期となりました。
しかしながら、このアルバムは後年になってその音楽的価値が再評価されており、彼女の多才さと音楽への深い愛情を示す作品として認識されています[1][4]。

特筆すべき点

  • 多様性: アルバム全体を通じてジャンル横断的なアプローチが取られており、一つのスタイルに縛られることなく幅広い音楽性を楽しむことができます。
  • 参加ミュージシャン: J.J.ケイルやアール・パーマーなど、一流ミュージシャンによる演奏がアルバムに深みを与えています。
  • 感情豊かなヴォーカル: マリア・マルダーは各曲で異なる感情やニュアンスを表現し、そのヴォーカル力が際立っています。

『スウィート・ハーモニー』はマリア・マルダーにとって実験的かつ意欲的な作品であり、その音楽的多様性と質の高さから現在でも評価され続けています。

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Citations:
[1] https://dereksmusicblog.com/2016/07/08/maria-muldaur-sweet-harmony-southern-winds-and-open-your-eyes/
[2] https://americansongwriter.com/maria-muldaur-sweet-harmonysouthern-windsopen-your-eyes/
[3] https://www.reddit.com/r/musictheory/comments/6qt5th/most_harmonically_complex_pop_songs/
[4] https://en.wikipedia.org/wiki/Sweet_Harmony_(album)
[5] https://forums.stevehoffman.tv/threads/maria-muldaur-debut-album.25750/
[6] https://ameblo.jp/rock-master/entry-12808731409.html
[7] https://en.wikipedia.org/wiki/Maria_Muldaur
[8] https://timebomb.co.jp/en/products/116200862122pm6m
[9] https://www.nytimes.com/1998/10/23/movies/pop-and-jazz-guide-470872.html
[10] https://forums.stevehoffman.tv/threads/maria-muldaur-recommendations.1058357/
[11] https://www.discogs.com/release/1580097-Maria-Muldaur-Sweet-Harmony
[12] https://www.allmusic.com/album/sweet-harmony-mw0000856450
[13] https://au.rarevinyl.com/products/maria-muldaur-sweet-harmony-us-vinyl-lp-album-record-ms2235-591384
[14] https://www.youtube.com/watch?v=_QccQbxDGkU
[15] https://awcs.exblog.jp/29239919/
[16] https://www.youtube.com/watch?v=nypxka8JK18

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