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キング・クリムゾン『USA』

キング・クリムゾン『USA』
キング・クリムゾン(King Crimson)『USA』(ユーエスエー)

King Crimson(キング・クリムゾン)のライブアルバム『USA』は、1975年4月にリリースされた重要な作品です。
このアルバムは、バンドの1974年のアメリカツアーを記録したもので、キング・クリムゾンの黄金期とされる1972-1974年のラインナップによる最後の公式リリースとなりました[5][10]。

アルバムの概要と制作背景

『USA』は主に1974年6月28日にニュージャージー州アズベリー・パークのカジノで行われたライブ録音で構成されています。
ただし、「21st Century Schizoid Man」のみ6月30日のロードアイランド州プロビデンスのパレス・シアターでの公演から収録されています[2]。

このアルバムが制作された時点で、キング・クリムゾンはすでに解散していました。
ロバート・フリップは1974年に「バンドは永遠に完全に終わった」と宣言していたのです[10]。
しかし、バンドの遺産を整理する過程で、フリップとジョン・ウェットンはこのライブアルバムの制作を決定しました[8]。

音楽性とサウンドの特徴

『USA』は、キング・クリムゾンの1970年代中期の音楽性を見事に捉えています。
アルバムには「21st Century Schizoid Man」「Lament」「Exiles」「Larks' Tongues in Aspic (Part II)」などの代表曲が収録されており、バンドの複雑で力強いプログレッシブ・ロックサウンドが存分に楽しめます[2][6]。

特筆すべきは「Asbury Park」というトラックで、これは即興演奏の傑作として評価されています[6]。
このトラックは、キング・クリムゾンの自由な音楽性と高度な演奏技術を示す好例となっています。

参加ミュージシャン

『USA』に参加したメンバーは以下の通りです[2]:

  • ロバート・フリップ(Robert Fripp):ギター、メロトロン、ホーナー・ピアネット
  • ジョン・ウェットン(John Wetton):ベース、ボーカル
  • デヴィッド・クロス(David Cross):ヴァイオリン、ヴィオラ、メロトロン、ホーナー・ピアネット
  • ビル・ブルーフォード(Bill Bruford):ドラムス、パーカッション

また、エディ・ジョブソン(Eddie Jobson)がオーバーダビングでヴァイオリンとホーナー・ピアネットの演奏を担当しています[2][8]。

トラック・リスト

Side 1

  1. 太陽と戦慄パートII(LARKS' TONGUES IN ASPIC PART II)
  2. 人々の嘆き(LAMENT)
  3. 放浪者(EXILES)

Side 2

  1. アズベリー・パーク(ASBURY PARK)
  2. イージー・マネー(EASY MONEY)
  3. 21世紀のスキッツォイド・マン(21st CENTURY SCHIZOID MAN)

制作時のエピソード

アルバムの制作過程には興味深いエピソードがあります。
デヴィッド・クロスのヴァイオリンと電気ピアノのパートを強化する必要があると判断されましたが、クロスはアイルランドに休暇中でした。
そこで、ウェットンのRoxy Musicでの同僚であるエディ・ジョブソンが補修作業を行うことになりました[8]。

ジョブソンは「21st Century Schizoid Man」のヴァイオリンパートを即興で演奏し、フリップとウェットンの前で披露したそうです。
ただし、元のヴァイオリンソロはドラムとボーカルのマイクに漏れていたため、完全に置き換えることはできませんでした[8]。

発表時の反響と評価

『USA』は、キング・クリムゾンのファンや音楽評論家から概ね好意的に受け入れられました。
多くのリスナーは、このアルバムをバンドの黄金期を締めくくる素晴らしいライブ記録として評価しています[6][11]。

特に、ライブ演奏の質の高さと、スタジオ録音とは異なる曲の解釈が称賛されています。
「Asbury Park」や「Easy Money」などの即興的な演奏は、キング・クリムゾンの音楽的冒険心を示す好例として高く評価されています[6][11]。

まとめ

『USA』は、キング・クリムゾンの1970年代の音楽性を集大成した重要なライブアルバムです。
バンドの解散後にリリースされたという背景も相まって、このアルバムはキング・クリムゾンの歴史において特別な位置を占めています。
プログレッシブ・ロックの名バンドの黄金期を締めくくる作品として、今なお多くの音楽ファンに愛され続けています[5][10][11]。

Citations:
[1] https://www.youtube.com/watch?v=KcdGDNNvUO4
[2] https://en.wikipedia.org/wiki/USA_(King_Crimson_album)
[3] https://pienemmatpurot.com/2023/06/14/review-king-crimson-in-the-court-of-the-crimson-king/
[4] https://makeyourowntaste.com/2015/04/21/an-old-persons-guide-to-king-crimson/
[5] https://www.britannica.com/topic/King-Crimson
[6] https://www.reddit.com/r/KingCrimson/comments/1bjabx4/what_do_you_think_about_the_album_usa/
[7] https://en.wikipedia.org/wiki/King_Crimson
[8] https://www.dgmlive.com/in-depth/usa-the-long-view
[9] https://www.sputnikmusic.com/review/37239/King-Crimson-USA/
[10] https://ultimateclassicrock.com/king-crimson-usa/
[11] https://www.progarchives.com/album.asp?id=1912
[12] https://en.wikipedia.org/wiki/King_Crimson_discography
[13] https://www.discogs.com/master/683-King-Crimson-USA
[14] https://www.discogs.com/ja/release/3428594-King-Crimson-USA
[15] https://www.allaboutjazz.com/music-is-our-friend-live-in-washington-and-albany-2021-king-crimson-panegyric-recordings
[16] https://johnmcferrinmusicreviews.org/kc.htm

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