ジェネシス『静寂の嵐』を聴く
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ジェネシス(Genesis)の『静寂の嵐』です。
原題は『Wind & Wuthering(ウインド&ワザリング)』。
関係ありませんがエミリー・ブロンテの『嵐が丘』の原題は『Wuthering Heights』。
どうも「Wuthering」単語にはイギリスの荒涼としたイメージがつきまとうみたいです。
山形の11月のどんよりとした天気にもピッタリの1枚です。

本作は1976年に発表された彼らの8枚目のアルバム。
それまで、リーダーだったピーター・ガブリエルがグループを脱退して2枚目のアルバムになります。
プログレッシブロックの好きな人にはピーター・ガブリエルが在籍していた頃の『怪奇骨董音楽箱』、『フォックストロット』、『月影の騎士』といった作品のほうがウケはよいようですが、自分としてはこれがベスト。
楽曲やアレンジはどこまでも美しく、クラシック音楽のような複雑さと格調の高さがあります。
荘厳さを保ちながらも躍動感あふれるロックに仕上がっています。

アルバムのイメージとしてはマザー・グースの意味不明な感じやアーサー王なんかが登場するファンタジー小説のような感じでしょうか。
1曲目の詩なんか読むと、まさに、そんな感じです。
舞台は、あくまでもブリティッシュですね。
ここまで書いてフィル・コリンズのキューピーのような顔が王子様とオーバーラップするのが残念です。
しかし、ハンプティ・ダンプティを思い浮かべればフィル・コリンズも納得できます。
ジャケットのデザインはヒプノシスという業界では有名なイギリスのデザイン・グループが手がけています。

高校生の頃、エレキギターをやっているロック好きの友達に薦められて購入しました。
そういえば、彼は『キャメル』といったプログレッシブロックのバンドも推してました。

自分の人生の中でも、かなり聴き込んだ1枚で、今でも時々、聴いています。
そういう意味では聞き飽きのしないアルバムですね。
中でも、B面2曲目の「ブラッド・オン・ザ・ルーフトップス」という、意味のよくわからないタイトルの楽曲は、何度聴いたかわかりません。
スティーブ・ハケットのガットギターの美しい旋律で始まり、ストリングスやオーボエのような管楽器も効いていて、バロックの香りのするメロディアスなクラシックのような楽曲です。

買ったのはミュージック昭和という山形を代表する? レコードと楽器を取り扱っているショップです。
この店、今は移転してしまいましたが昔は山形駅近く、すずらん街という通りの現在、サンルート山形というホテルになっている1階にテナントとして入っていました。
しょっちゅう入り浸っては長い時間、レコードやエレキギターを眺めていたことを想い出します。
最初にエレキギターを手に入れたのもこの場所でした…。

トラックリスト

    Side1
  1. Eleventh Earl of Mar(イレヴンス・アール・オブ・マー) - 7:39
  2. One for the Vine(ワン・フォー・ザ・ヴァイン) - 9:59
  3. Your Own Special Way(ユア・オウン・スペシャル・ウェイ) - 6:15
  4. Wot Gorilla?(ウォット・ゴリラ?) - 3:12
  5. Side2
  6. All in a Mouse's Night(オール・イン・ア・マウシズ・ナイト) - 6:35
  7. Blood on the Rooftops(ブラッド・オン・ザ・ルーフトップス) - 5:20
  8. Unquiet Slumbers for the Sleepers...(まどろみ) - 2:27
  9. ...In That Quiet Earth(静寂) - 4:45
  10. Afterglow(アフターグロウ) - 4:10

パーソネル

  • フィル・コリンズ(Phil Collins) - ボーカル、ドラムス、パーカッション
  • スティーヴ・ハケット(Steve Hackett) - エレクトリックギター、ガットギター、12弦ギター、カリンバ、オートハープ
  • マイク・ラザフォード(Mike Rutherford) - ベース、ベース・ペダル、12弦ギター
  • トニー・バンクス(Tony Banks) - ピアノ、エレクトリックピアノ、ハモンドオルガン、メロトロン、シンセサイザー

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