ジェリー・マリガン『ナイト・ライツ』を聴く
ジェリー・マリガン『ナイト・ライツ』を聴く
スポンサーリンク

ジェリー・マリガン(Gerry Mulligan)の『ナイト・ライツ(Night Lights)』です。
1962年9月12日と10月3日にニューヨークのNola Penthouse Studiosで録音されリリースされたのは1963年。このアルバムは、ジェリー・マリガンがリーダーを務めるセクステットによって演奏され、クールジャズの特徴である透明感のあるハーモニーとリラックスした雰囲気がある人気盤です。
プロデューサーはハル・ムーニーが務め、フィリップス・レーベルからリリースされました。

静かですが、ちょっと華やかなところもある優しく奥ゆかしいジャズです。
バリバリのジャズという風でもなく、いくらかフュージョンっぽいニュアンスもあります。

ジェリー・マリガンのバリトンサックスが軸になってテイストは一貫してますが、ボサノバがあったり、ジム・ホールのギターがフューチャーされたりで曲調はバラエティに富んでいます。
参加しているメンバーも穏やかな感じの人たちが多いかな?
1曲目のアルバムタイトル曲である「Night Lights」ではマリガンはピアノを弾いているのですね。
2曲目の「Morning of the Carnival(カーニバルの朝)」は映画『黒いオルフェ』の主題歌をカバーしたものでルイス・ボンファが作曲したボサノバ。
4曲目の「Prelude in E Minor」はショパンが作曲した「24の前奏曲 第4番」をマリガンがボサノバにアレンジしています。
アメリカでヒットしたスタン・ゲッツとジョアン・ジルベルトのアルバム『ゲッツ/ジルベルト』のリリースが本作の発表と同じ1963年なので、本作もボサノバ・ブームの一翼を担ったといえるのかもしれません。

年末の喧騒のさなかに聴けば、ちょっとした安らぎを与えてくれます。
人生に疲れた夜には心に染み入ります。
ジャズの初心者の方にもオススメの聴きやすいアルバムです。

トラックリスト

  1. Night Lights - 4:53
  2. Morning of the Carnival (Luiz Bonfá, Antônio Maria) - 5:27
  3. In the Wee Small Hours of the Morning (David Mann, Bob Hilliard) - 5:34
  4. Prelude in E Minor (Frédéric Chopin) - 4:11
  5. Festival Minor - 6:45
  6. Tell Me When - 4:06

パーソネル

  • Gerry Mulligan - baritone saxophone, piano
  • Art Farmer - flugelhorn
  • Bob Brookmeyer - valve trombone
  • Jim Hall - guitar
  • Bill Crow - bass
  • Dave Bailey - drums

スポンサーリンク

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事