ジェフ・ベック・グループ『ラフ・アンド・レディ』を聴く
ジェフ・ベック・グループの『ラフ・アンド・レディ』を聴く
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第二期ジェフ・ベック・グループ(The Jeff Beck Group)の『ラフ・アンド・レディ(Rough And Ready)』です。
本当の意味でカッコイイ、ロックのアルバムというのはこういうのをいうんじゃないでしょうか?

1曲目から、緊張感のあるコージー・パウエルのドラムとワウの効いたジェフ・ベックのギターが存在感を発揮しています。
最近ではベックといえば、もっぱらオルタナ系のロックミュージシャンのことをさすようですが小生の世代ではベックといえば、やはりギターヒーローのジェフ・ベックのことです。

一般に、このアルバムは彼の作品の中でも地味な存在ですが個人的にはベックの最も代表的なアルバムの『ブロー・バイ・ブロー』の次ぐらいに好きなアルバムです。
他のアルバムと違ってこの作品に関してはジェフ・ベックが他のパートを従えてオレ様についてこいといった風ではありません。

ベックのギタープレイは、ヴォーカルやリズム隊のファンキーなグルーブにエフェクターをかけまくったストラトキャスターで切り込んでいくかのようです。
こういう独特のギターの音色は、他のギタリストではなかなか聴くことができないですね…。
とはいっても彼の作品の中ではどちらかといえばアンサンブル重視といった趣ですが、それでもバリバリ弾いていることには変わりありません。

違った見方をするなら、コージー・パウエルのドラムとマックス・ミドルトンのキーボードがベックの一人勝ちを許さないプレイでグイグイと引っ張っていきます。
マックス・ミドルトンのキーボードプレイには名盤といわれる『ブロウ・バイ・ブロウ』を予感させるジャジーな雰囲気もあります。
なかでもコージー・パウエルのドラムは圧巻ですね。
コージー・パウエルはこのあとリッチー・ブラックモアとやったりして、どうもハードロック・メタル系のイメージが強いのですが、この作品を聴くといわゆるテクニシャン系のドラマーなんだとつくづく思います。
1998年に彼は自動車事故で亡くなってしまうのですがつくづく惜しいドラマーをなくしたものです。
合掌。

トラックリスト

  1. I Got The Feeling (J. Beck) - 4:46
  2. Situation (J. Beck) - 5:26
  3. Short Business (J. Beck) - 2:34
  4. Max's Tune (Raynes Park Blues) (M. Middleton) - 8:24
  5. I've Been Used (J. Beck) - 3:40
  6. New Ways / Train Train (J. Beck) - 5:52
  7. Jody (J. Beck-B. Short) - 6:06
  8. リリース:1971年10月

パーソネル

  • ジェフ・ベック(Jeff Beck): guitars, bass and production
  • ボビー・テンチ(Bobby Tench): vocals and rhythm guitar
  • ナックス・ミドルトン(Max Middleton): piano and keyboards
  • クライブ・チャマン(Clive Chaman): bass
  • コージー・パウエル(Cozy Powell): drums

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