セザリア・エヴォラ(Cesaria Evora)の『香しき乙女(Miss Perfumado)』です。
最近、CDのジャケット買いであたるということは滅多にないのですが、これは久々のヒットという感じです。
ブックオフで500円で購入しました。
最近はブックオフで買いたいCDすら、あまりないのですが…。
セザリア・エヴォラはカーボベルデという北アフリカ沖の大西洋に浮かぶ小さな島々でなる国の出身です。
この島々は16世紀には、アフリカから南北アメリカ大陸へ向かう奴隷船の中継拠点となり、奴隷貿易で栄えた島のようです。
元のポルトガル領ということもあり、歌はポルトガル語でうたわれています。
そうした歴史や、決して豊かでない故郷から生まれた歌のためでしょうか、彼女の切なくメランコリックな深い歌声は心に響きます。
ポルトガルのファドやブラジルのボサノヴァなどでサウダージやサウダーデと言われるものに共通するものがあります。
一聴するとブラジルっぽいのですが、1枚通して聴くと乾いた空気感というか、地中海っぽい感じとかやっぱりブラジルとはちょっと違う感じです。
少々、ホンキートンク気味のピアノやカヴァキーニョ、レコレコといった民俗楽器の音色がノスタルジックで郷愁を誘います。
北アフリカの大西洋に思いを馳せながらワインでも開ければ、ちょっとした旅行気分です。
[追記]
エヴォラは2011年12月17日呼吸不全で亡くなりました。合掌…。
トラックリスト
- Sodade
- ビア(Bia)
- シズノーネ教父様(Cumpade Ciznone)
- 生まれる権利(Direito Di Nasce)
- 星の光(Luz Dum Estrela)
- アンゴラ(Angola)
- 香しき乙女(Miss Perfumado)
- Vida Tem Um So Vida
- Morabeza
- 聖シルベストレを心に(Recordai)
- 月は証人(Lua Nha Testemunha)
- Barbincor
- Tortura