吉田美奈子(Strings Cube)のライブをミュージック昭和で観る。
吉田美奈子(Strings Cube)のライブをミュージック昭和で観る
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吉田美奈子が観れる!

山形市にあるミュージック昭和・SESSIONでStrings Cubeのライブ~ While ~を観ました。
メンバーは吉田美奈子(Vocal)、土方隆行(A.Guitar)、バカボン鈴木(A.Bass)。
個人的にはStrings Cubeというよりは、正直、吉田美奈子のアコースティックライブという認識です。

吉田美奈子(Strings Cube)のライブをミュージック昭和で観る
やや地味目なポスター

実を言うなら、ここ数年は彼女の楽曲を聴く機会もほとんどなかったし、すっかり意識の外の存在でした。
1970年代から山下達郎と一緒に作品を作っていた頃や1990年代半ばの『EXTREME BEAUTY』や『Key』あたりまでは聴いていたのですが、それ以降のCDは購入していないし、最近はどんな活動をやっているのかも知らずにいました。
ただ、三ヶ月ほど前、たまたま訪れた楽器屋でこのライブのフライヤーを見かけたときは躊躇なく、その場でチケットを購入しました。
正直に言えば「バンドでなくてアンプラグドなのか」と少々、残念な気持ちもあったのですが、それでも山形でミュージシャンズ・ミュージシャンとしてリスペクトされている吉田美奈子を観ることができるというのは、しかも、ミュージック昭和のような小さなホール(失礼)で…、というのはスゴイことなのだと思います。

高まる期待

会場はフルに椅子を並べても200名入らないぐらいの小さなハコで、普段はスタンディングで地元のアマチュアのバンドがよく使っているライブハウスようなホールです。
今回はホールの半分で百弱ぐらいしか椅子を並べてなかったのだけど、今回はあえてこれぐらいにしたのかしらん?
会場はやはり年齢層が高くて30代から50代の男女といったところでしょうか。
全席自由なので開場と同時に会場入りしたかったのですが、そうもいかず着いたのは開演の15分前。
開演は18時30分。

ほとんど待つことなく時間通りに始まりました。
ステージは中央に吉田美奈子ではなく、客席から向かって左側からヴォーカル、アコースティックギター、アコースティックベースという並びです。
1曲目は『声をきかせて』。
アコースティックライブではあるのですが、ステージとの距離が近いせいもあり迫力があります。
MCはボソボソっとしゃべる感じで「山形は30年ぐらい前に山大の学祭に呼ばれて以来です…」といってました。
道理で、山形で観る機会がなかったわけだ。
一部の後半で90年代半ばに発表された『EXTREME BEAUTY』からの楽曲を歌ってくれたのは個人的に聴きたかった楽曲なので、うれしかった。
途中10分ほどの休憩。
土方隆行のギターは、ガットギターのような柔らかい音色ですがフレーズはロック系でコードを鳴らすといっただけのもでなくソロやメロディーも弾きまくって感じがあります。
吉田美奈子といえば山下達郎とワンセットで語られることも多いですが、二部では達郎の『サーカスタウン』に入っている『永遠に』を歌ってくれました。
二部の最後は『TEMPTATION』という超ファンキーな曲。
アンコールの1曲目は「この曲は友人でもある松任谷由美さんの楽曲で応援歌としても歌われている『春よ、来い』を用意しました」で始まりました。
ユーミンには悪いけど、この圧倒的な存在感と奥行きのある歌い方はとてもユーミンにはできないだろうな…。
オーラスは『30秒の奇跡』という未発表の楽曲。
終了が21時。

厚い音で聴いてみたい

吉田美奈子(Strings Cube)のライブをミュージック昭和で観る
会場のミュージック昭和・session

ファンキーでビートの効いた楽曲が多いことから、よく黒人のヴォーカリストと比べられることが多いようだが、彼女の発声はやはり日本人の発声なんだと思う。
地声が鼻に抜けるところなんかは日本の民謡歌手のような感じもするし、地声からファルセットに代わる音域はモンゴルのホーミーのように二つの音が聞こえる。
ある意味、一人『芸能山城組』といってもいいような、深くて存在感のあるクールな歌声です。
また、その歌い方はCDでの録音とも違い端正でカッチリしたものではなく、フェイクやシンコペーション、自在といった感じは、例えるなら書道の楷書ではなく、達筆な草書でスラスラと自在に描くようなスタイルだとも感じました。
当初、アコースティックということもありプログラムはどんなものになるのだろうと少々、不安もあったのですが初期のものから後期、未発表曲というキャリアを全体を網羅するような構成で知っている楽曲も多く安心して聴くことができました。
ほぼ二時間半のライブでしたが声という楽器に酔いしれました。
もし、また観る機会があるならば、今度はファンキーでビートの効いたゴリゴリとしたバンドでのライブも観てみたい気がします。

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