1984年発表のジョー・ジャクソン(Joe Jackson)の『ボディ・アンド・ソウル(Body And Soul)』です。
このアルバム、好きだなぁ…。
一見、サックスのソニー・ロリンズのアルバムのようですが、ジャズのアルバムではありません。
とはいえジャケットのデザインはもろにソニー・ロリンズの『Volume 2』を、そのまま、真似たデザイン。
サウンドは全体的にアルバムジャケットが持つ雰囲気の通りジャズっぽいテイスト。
彼自身はイギリス出身ですが、感じるのはアメリカのサウンドへの憧憬でしょうか。
50年代のジャズを感じさせるホーンが前面に出たコンサバティブな構成で楽器を演奏する一人ひとりのプレイヤーをイメージさせる、なかなか聴かせる大人のロックアルバムです。
一曲一曲が明と暗、陽と陰、動と静といったコントラストが効いていて、何度聴いても飽きません。
オープニングはホーンのファンファーレがドラマチックな『The Verdict』。
2曲目の『Cha Cha Loco』は、ラテンのリズムの華やかな楽曲。
7曲目の『Happy Ending』はジョー・ジャクソンと女性ヴォーカルのエレーヌ・キャズウェルのデュエットで聴かせる、キャッチーなナンバー。
全体に日本では、音楽好きの人たちぐらいしか知られていないアルバムですが、もっと評価されていい作品だと思います。
ジョー・ジャクソンはイギリス出身。
そのせいかウェストコースト系あたりのソフトでライトなAORとは、一線を画す大人のサウンドです。
ボズ・スキャッグスも大好きですが…。
ジョー・ジャクソンはこの作品の2年前に発表されたアルバム『Night & Day』のなかの1曲『Steppin' Out』がヒットして知られるようになりました。
この楽曲は当時、MTVでやたら流れていた憶えがあります。
昔のことで、おぼろげな記憶しかありませんが、この『Body And Soul』を発表した年(翌年だったかな…)に東京の芝にある郵便貯金ホールで彼のライブがありました。
大学2年か3年の夏か秋ぐらいで、友人と二人で観にいきました。
途中、客席から『Happy Ending』のリクエストがあり、これに応えてくれたのが嬉しかったと記憶しています。
これまで自分が観たライブの中では五指に入るぐらいの、とってもよいライブでした。
トラックリスト
Side A
- The Verdict - (5:31)
- Cha Cha Loco - (4:47)
- Not Here, Not Now - (5:27)
- You Can't Get What You Want (Till You Know What You Want) - (4:50)
- Go For It - (4:18)
Side B
- Loisaida - (5:33)
- Happy Ending - (3:39)
- Be My Number Two - (4:18)
- Heart Of Ice - (6:53)
パーソネル
- Joe Jackson - vocals, piano, saxophone
- Graham Maby - bass
- Vinnie Zummo - guitar
- Ed Roynesdal - keyboards and violin
- Tony Aiello - saxophones and flute
- Michael Morreale - trumpet and flugelhorn
- Gary Burke - drums
- Ellen Foley and Elaine Caswell - vocals
- PRODUCED BY David Kershenbaum, Joe Jackson