ロック好きなオッサン3人組みでジェフ・ベック(Jeff Beck)とエリック・クラプトン(Eric Clapton)、二人の競演ライブに行ってきました。
2月21日(土)、場所はさいたまスーパーアリーナ、17:00開演です。
ベックは以前2回ほど観たことがあるし、クラプトンも前回の来日の時に観ていたので「ものすごく観たい!」という訳ではなかったのですが大学時代の先輩より「世紀のジョイントライブだ!」と誘いの電話があり結局行くことにしました。
チケットを購入したのはほぼ、一ヶ月ほど前。
最初はC席やB席にでもよいかなと思ったのですが、残っていたのはS席とA席のみだったのでA席を選択。
料金は15,000円。
席はステージをちょうど真横から見下ろすような2階席で、正面に据えた大型のスクリーンはほとんど見えませんでしたがステージとの距離は思ったより近く、S席の悪い席よりはよかったような気がします。
コンサートは第一部はベック、第二部はクラプトン、第三部はベック&クラプトンといった構成。
ジェフ・ベックのステージ
第一部のジェフ・ベックのステージはギター、ベース、ドラムの最小限のユニットでのパフォーマンスでした。
中でもベースはタル・ウィルケンフェルド(Tal Wilkenfeld)というオーストラリア生まれでまだ二十歳そこそこという末恐ろしいお嬢さんで、ベックとドラムのヴィニー・カリウタ(Vinnie Colaiuta)というテクニシャンの間に入って堂々としたプレイを見せてくれました。
ジェフ・ベックはまるでギター小僧のよう。
3年ほど前に来日したときより、ギターを弾く右手を上に突き上げたり、ステージアクションが派手になっていました。
なかでも「ANGELS」を弾いたときのスライド・バーを使ったプレイは印象的。
バーをはめた指は21フレットを超えピックアップあたりのポジションで音をだしていました。
またベースのタルのソロではベックがベースのネックを押さえてリズムを刻み、1本のベースを二人で弾くという技もみせてくれました。
勿論、ベックはよかったのですがリズムを支えるヴィニー・カリウタのカッチリしたドラムのカッコよさに感動しました。
ちなみに50分ほどのステージで最後まで1本のギターしか使いませんでしたが、チョーキングやアーミング多いのにチューニングとか大丈夫なんですかねぇ・・・。
演奏が終わると彼は今まで弾いていたギターをポーンと床に放り投げるようにして置いていました。
エリック・クラプトンのステージ
第二部のクラプトンのステージはクラプトン以外にギター、ベース、ドラム、キーボードにコーラス二名というオーソドックスな構成です。
クラプトンの今回のステージは全体的に「ゆるいなぁー」という印象です。
オープニングから数曲(レイラも含め)はアンプラグドという構成でベックの緊張感あるステージとは違いゆったりとしたものでした。
世界三大ギタリストとはいえど、最近のクラプトンは歌ってなんぼの人なんですねぇ・・・。
ツアーのたびにフロントのギタリストも同行するし。
もっとも会場内が沸いたのは、やっぱりの「COCAINE」です。
最後にやった「CROSSROADS」もアレンジがゆるい感じで、クラプトンに関しては前回のツアーでデレク・トラックスがバリバリとギターを弾いていたときのパフォーマンスのほうが個人的には好きです。
で、第二部はあっさりと終了しアンコールが始まるかなと思ったらクラプトンとジェフ・ベックが一緒に登場して第三部の始まりです。
クラプトンとベックの競演
第三部はクラプトンのバンドにベックが入ってプレイするといったものでした。
時としてクラプトンもギターソロを聴かせてくれましたが演奏のスタイルはクラプトンの歌にベックのギターソロが絡み合い、寄り添うといったものでした。
ギターに関しては終始、ベックにクラプトンが押され気味でしたが、これは上手い下手という問題ではなくベックのプレイスタイルとクラプトンのプレイスタイルのどちらが好きか嫌いかという問題なのですね。
二人のギターに対するアプローチがまったく違うことをまざまざと感じたひと時でした。
大型のスクリーンには二人がギターを弾く右手や左手をアップにしたシーンがやたらと多かったのも印象的でした。
ベックのバンドにクラプトンが入ったものや、全部のメンバーが同時に演奏するシーンなども観たかったのですが残念ながら、それはかなわぬ夢だったようです。
第三部のアンコールの後ではベックがプレイが終わって床に置いたギターを足で蹴っ飛ばしていたけど、これにはビックリ!
ちなみに私らの後ろの席には、やたらと騒いでいる外人二人組みがおりましたが、帰り際に彼らの足元を見るとサントリーオールドの丸っこいビンが転がっていました。
セットリスト:2月21日(土)@さいたまスーパーアリーナ
- THE PUMP
- YOU NEVER KNOW
- CAUSE WE'VE ENDED AS LOVERS
- STRATUS
- ANGEL
- LED BOOTS
- GOODBYE PORK PIE HAT / BRUSH WITH THE BLUES
- JEFF & TAL SOLO
- BLUE WIND
- A DAY IN THE LIFE
- PETER GUNN
- DRIFTIN
- LAYLA
- MOTHERLESS CHILD
- RUNNING ON FAITH
- TELL THE TRUTH
- QUEEN OF SPADE
- BEFORE YOU ACCUSES ME
- COCAINE
- CROSSROADS
- YOU NEED LOVE
- LISTEN HERE - COMPARED TO WHAT
- HERE BUT I'M GONE
- OUTSIDE WOMAN
- BROWN BIRD
- WEE WEE BABY
- WANT TO TAKE YOU HIGHER
メンバー
ジェフ・ベック:ツアーメンバー
- Tal Wilkenfeld - Bass
- Vinnie Colaiuta - Drums
エリック・クラプトン:ツアーメンバー
- Doyle Bramhall II - Guitar, Vocals
- Chris Stainton - Keyboards
- Willie Weeks - Bass
- Abe Laboriel Jr. - Drums
- Michelle John - Backing Vocals
- Sharon White - Backing Vocals