リチャード・ボナ(Richard Bona)の『レヴランス(Reverence)』です。
リチャード・ボナはジャコ・パストリアスの再来といわれているカメルーン出身のベーシスト。
しかも歌だってうたえる。
パット・メセニーにもヴォーカリストとしてフューチャーされ『Speaking Of Now』というアルバムにヴォーカルで参加しました。
この『レヴランス』は彼の二作目にあたるソロアルバムです。
楽曲によってはゲストミュージシャンとしてパット・メセニー(ギター)やマイケル・ブレッカー(サキソフォン)、ヴィニー・カリウタ(ドラムス)といった大物も参加しています。
初めて彼のソロアルバムを聴いたのですが、聴くまではよくあるベースのソロがバリバリのテクニックを見せつけるようなアルバムを想像していましたが、そうではありませんでした。
ベースというより、彼のヴォカールをフューチャーしたアンサンブルを大切にした仕上がりになっています。
楽曲によってはベース以外にもギターやキーボード、パーカッションといった楽器も演奏。
ベーシストを超えた部分での彼のミュージシャンとしての懐の深さを伺い知ることができます。
歌の入った作品はすべてドゥアラ語というカメルーンの言葉で歌われています。
そんな訳で正直、何をうたっているのかはぜんぜん判りません。(日本版なら訳がついているのかも…)
それでも彼のやわらかでおおらかな歌声は、とてもナチュラルでアフリカの草原を吹き渡る風のような広々とした空間を感じさせます。
行ったことはありませんが…。
と書いたけど、中にはラテンのリズムの作品も入っています。
パット・メセニーが好きな人なら違和感無く入っていけるのではないでしょうか?
ところどころで入ってくるベースのソロはジャコパスばりにうたっています。
こういうのを、いい音楽というんだろうなぁ。
捨て曲なしの名盤。
最近のヘビーローテーションです。
トラックリスト
- Invocation (A Prophecy)
- Bisso Baba (Always Together)
- Suninga (When Will I Ever See You?)
- Ekwa Mwato (Affirmation Of The Spirit)
- Sweet Mary (Everyone Has A Choice)
- Reverence (The Story Of A Miracle)
- Te Misea (A Scream To Save The Planet)
- Muntula Moto (The Benediction Of A Long Life)
- Laka Mba (Plea For Forgiveness {With The Pride Of Lions})
- Ngad'a Ndutu (Widow's Dance {Celebration Of A New Life})
- Esoka (Trust Your Heart)
- Mbanga Kumba (Two Cities, One Train)